実は、人材育成が上手な意外な人物
部下の指導・育成において、上司は良い先生ではないかもしれません。
なぜなら、熟達すると、分からない人が、何が分からないのかが分からなってしまうからです。
上司でないとするのなら、誰が適任なのでしょうか。
今日の記事で、その意外な人物を明らかにしたいと思います。
その上で、まずは習熟プロセスについておさらいする必要があります。
1、知らなくてできない。
2、知っているができない。
3、知っていてできる
4、知っていることを忘れる(身につく)
人の習熟はこの4段階を踏みます。
中には、知らないのにできる天才もいますが、それは例外中の例外ですね。
この4段階の中で、重要なのは2→3のプロセスです。
その理由は、このプロセスで「知恵の結晶化」が起きるからです。
知恵の結晶化とは、物事を法則化したり、概念として整理することです。
知っているだけでは、まだ知恵ではありません。自分で試して、失敗して、工夫して、ようやく「こうすればいい」という法則が見えてくるのです。
例えば、販促には「モノではなく人の説明をした方が売れる」という法則があります。「この風邪薬にはビタミンCが入っています」と伝えるよりも「眠くなりづらい風邪薬なので、今日一日、仕事を乗り切れます」と伝えた方が訴求しますよね。
僕がこうして「主語の法則」を言語化できるのは、2→3で苦労した時期に結晶化が起きたからです。
ところが、ここには皮肉があります。もしかすると、僕はやがて4の段階に入り、できる理由を語れなくなるかもしれません。
そうなったら、僕は人を育てることができなくなるでしょう。
以上のことを踏まえると、良い先生とは、2→3の経験の記憶が新しい人ということになります。
社内ではどんな人でしょうか?
おそらく、入社数年の中堅社員だと思います。
なので、僕は、先輩と後輩で小グループを作り、学び合いを行うことをお勧めしています。
学び合いは、必要な時に自分たちの判断で自由に行ってもらいます。
分からないことを放置したままにすると、その先、さらに分からなくなってしまうので、疑問が生じた時に、即座に学び合える環境が必要なのです。
最も優れた先生とは…
・身近な人
・自分にも分からなかった時期があり、分からない人の気持が分かる人
・試行錯誤の末にできるようになった人
・その記憶が新しい人
そして、もう1点、学び合いには「教えた人が最も学ぶ」という大きな効果があります。教えた人と教わった人が相乗効果的、加速度的に賢くなっていのです。
学び合いを進めようとすると「なんで私が教えなきゃいけないのですか?」と嫌がる人がいますが、その場合は「あなたが賢くなるからです」とお答えください。
全員が先生であり、全員が生徒になれば、知恵が組織内で活かされ、洗練されていきます。
まさに学習する組織であり、これこそが変化の激しい時代に強い組織だと思っています。
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