人と組織育成の達人たちは「！」を「？」に変えてきた

よく「立場が人をつくる」と言いますが、これ、良い意味、悪い意味の両方があると思います。

例えば、僕がそうだったように、社長になると「俺様」になってしまうことが多いと感じています。
いつも偉そう。

でも、悪気があってそうしているわけじゃないと思います。
強力なリーダーシップとは「強く早い意思決定」で成り立ちますから、ズバッと断定しなきゃいけません。

しかし、これはトップダウン型の組織では有効ですが自律型組織では弊害になります。
社員さんの思考と意思決定を奪うからです。
リーダーの決断が優れているほどメンバーは依存するようになります。
リーダーがこの先もずっと正解を示し続けられれば良いのですが、そんな上手くは行きません。

自律型組織はリーダーの手で作り上げるものではありません。もしろメンバーが主体的に作るものです。
そもそも、リーダーによって作られたものは自律的とは言えないよね。
発酵食品と同じで環境を整えれば、自然と「なる」ものだと考えています。

その環境の中でも最も重要なものが「！→？」です。

「！」とは断定、独断での意思決定です。
これを「？」に変えるというわけです。

コーチングはこれを実現する素晴らしいノウハウですが、コーチングを勉強していなくても上手に「？」を置くリーダーを何人も見てきました。

その人たちが持つ秘訣を、見事に表現したのが、僕のメンターである、行動科学研究所の岩田洋治先生です。
（HPがカッコいいので見てね）
https://www.e-ibs.co.jp/

岩田先生はこう言いました。

「温かい気持ちを持ち寄って、『どうしよう、どうしよう』と一緒に考えれば大抵の問題は解決する」

僕がこれまで会ってきた人と組織育成の達人たちは、これをやっていたのです。
今の時代、リーダーにも正解が分からない課題ばかりです。

人によっては、仮説があっても「分からないな〜」としらばっくれる人もいます。
また、人によっては本当に分からない、でも無理して分かったフリをしない人もいます。
はたまた、人によっては「そんな事、俺に聞くなよ…」と悲しむ人もいました（笑）

いずれにせよ「！」ではなく「？」を置いたわけです。
そして、いわゆる、これまでの強力なリーダー像とはまったく違うあり方を目指した人たちなのです。

立場が人をつくる…それは自律型組織を目指すリーダーならば、そうなっていくのかもしれませんね。

それでは今日も素敵な１日をお過ごし下さい！

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