ヒエラルキーは詰まる。指示ゼロ経営は流れる

流れが悪くなると企業は不健康になる

人体も地球環境も企業経営も…つまり万物には「流れ」が必要だと思います。
便秘は苦しいです。
氣が滞ると鬱になります。
サステナビリティ(持続可能性)という言葉は21世紀のキーワードです。

経営も同じだと考えてきます。
適度な人的な新陳代謝は健全な経営を維持するために欠かせません。
定年退職であっても途中で辞める人が出た場合であっても、新陳代謝がないと不健康になってしまう。

ところが従来のヒエラルキー型の組織の場合、詰まりやすいと思います。
流れが下から上へ、と限定されているからです。
部署間の人事交流などの工夫はありますが、それでも限界があります。

出世競争に破れた人は途中で詰まってしまって、ヤル気を失います。

さらに言えば、ヒエラルキーはピラミッド型をしています。
底辺が多く、頂点は少ない。

構造的に詰まりやすいのだと思います。

半分冗談、半分本気の事例があります。
ある会社で新社長が就任しました。
先代は父親で会長の座に座りました。
しかし、会長が相変わらず現場に出てきて指示を出してしまうのです。
これでは組織は新しくならないし新社長は育ちません。

なんで現場に出てくるのかと言えば、そうしないと自分の存在意義を見いだせないからです。

そこで冗談半分で考えたのが「会長を市議会議員に立候補させる」というアイデアです。
地元の名士ですので立候補すれば当選します。

会長は新たなやり甲斐を見つけられますし、組織は詰まりが解消される…良いアイデアだと自画自賛しています(笑)

環境変化に応じ変態していく組織を維持する

ヒエラルキーが詰まるのに対し、カッチリとした組織を作らない指示ゼロ経営は常に流動的です。
指示ゼロ経営が進むと役職がなくなります。
もちろん登記のためには代表取締役は必要ですが、それ以外は「組織内の上下関係を表す役職者」はいません。
○○部長や○○課長がいないのです。

その理由は、組織は常に何かを遂行するために結成されます。
やる事が変われば組織も変わる。
今は、変化が激しい時代なので、やることに応じて形を変える組織のあり方が求められると考えるのです。

例えば、僕が23年間経営してきた会社では、社員が勝手に名刺の肩書を決めて印刷します。
名刺の印刷業務をやっていたので10枚単位で作れちゃうのです。
やる事に応じ、「地域づくりコーディネーター」などと名乗れるのです。

下から上へ動くのではなくグルグルと動く、そんなイメージです。

その中で定年退職者や辞める人間が出ますので、循環がさらに活性化します。

よく「出世しないと賃金が上がらないじゃん」と言われますが、そんな事はありません。
ヒエラルキーでは賃金を上げたければ組織の上に行かなければなりませんが、指示ゼロ経営では儲かったら賃金が上がります。

こうすると売上が上がっても、それに比例して人員が増えるという不条理を抑える事ができます。
人員が増えると余計な仕事をつくり出します。
余計な仕事にもコストがかかります。
こうなってしまうと、売上がいくら増えても経常利益率が上がらないという事が起きます。

儲け(売上総利益)に応じた賃金制度があると、少人数で大きく稼ぐようになります。

その代わり、グルグル循環が激しいのでスタッフは、脳が古くならないように常に新しい知識を学んだり色んな人に出会うことが求められます。
そうでないと淀んでしまうからです。

楽じゃないが愉しい…指示ゼロ経営企業のスタッフがこのように言う理由はここにあります。

万物には流れが重要…流れは下から上へとは限らないのです。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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