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新しい取り組みを予定している人に読んで欲しい僕の失敗談

おはようございます。
朝起きたら雪が積もっていました。

先日、近々行われる指示ゼロ経営セミナーの打ち合わせをしました。
とても熱心な方で、業界の行末を案じていて「何かやらねば」という思いが伝わってきました。業界は完全な成熟期に入り、もう販売努力だけでは立ち行かない状況だということです。
こういう状況に置かれている業界は非常に多いと思います。

そこで、新商品、新企画と「新」と付くものをやりたくなるのですが、焦って動くと痛い目にあうと僕は考えています。
かと言って、じっと待っていれば景気が回復して以前のような活況が取り戻せるわけではありません。景気の問題じゃないからね。

今日は、成熟産業が次の一手を打つ時に考えなければいけない、思考手順について僕の考えを書きたいと思います。

業界の成熟から新たな進化を遂げた企業の代表に富士フィルムがあります。

以前は、カメラと言うのは「お父さんのアイテム」でした。
それを誰でも気軽に撮影できるように開発されたのが「写ルンです」です。
私たちの「風景を写す」というライフスタイルを変えました。
でも、今では写ルンですも売れていません。
デジタルデバイスの普及でフィルム(カメラの)の市場が縮小する中で、自社の経営資源を活用して美容の分野に進出しました。
コラーゲンの酸化に関するノウハウがあったから、それを応用して新分野を開拓したのです。
すごいですよね。

それとは対照的に、コダックはフィルムにこだわったために破産してしまいました。
こだわる領域が間違ったんですね。
富士フィルムのHPを見たら、コラーゲン関連以外にもたくさんのサプリメントを出していて、この分野で一定の地位を確立したのだと思いました。

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ビジネス誌などでも取り上げられ、進化のお手本のようになっていますが、僕は、小さな会社は真似をしない方がいいと考えています。
経営資源を活用し、新しい価値を創ることは大切ですが、「誰に向けて」という重要項目を考える必要があると思います。

商品ではなく、顧客が収益の源泉である事を意識する

今から15年ほど前の話ですが、僕は、新聞業界が成熟することを肌で感じていたので、成熟する前に「次の一手」に着手して痛い目にあいました。
信州の名産品である「野沢菜漬け」を通販で売ったんです(笑)
マーケティング的には上手く行ったんですが、売れすぎて、無理にメーカーに増産をお願いして品質管理の面で失敗したのです。
通販は顧客名簿が命で、欲しいと思ってくれている熱いうちに商品を売らなければ、十分な顧客を獲得できないのです。
それはどんな商売でも同じですが、僕が失敗から気付いたのは別のことです。

僕がやったことは、「全く新しい商品を、全く新しい顧客に」売ろうとしたのです。
これは商売の中で最も難易度が高く、どうしようもなくなった時でも「社運を賭けて」やることでありません。

商売(マーケティング)には4段階の難易度があります。簡単な順に並べると次のようになります。

1,「今いる顧客に、今ある商品をもっと買っていただく」
2,「今いる顧客に、新しい商品を買っていただく」
3,「今ある商品を、新しい顧客に買っていただく」
4,「新しい商品を、新しい顧客に買っていただく」

2と3を逆に考える人もいますが、お客様との関係性がある場合、この順番になります。
僕がやったのは4です。

人は「新」とつくものが好きな生き物です。
キャバレーの世界でも新人は客の胸を踊らせますからね(笑)

ちなみに、難易度の順でもありますが、低コストでできる順番でもあります。
なので、安くできて成功確率の高い1からやった方がいいのは自明ですよね?
また、この順番は、商売の真理を突いていると思います。
どういうことかというと、商売は「既存客」で成り立っているということ。
今いるお客様が、最も自社の安定と繁栄を支えてくれる存在であるということです。

だからもの凄く大切にしなきゃいけないのです。

どこかをすっ飛ばしてやろうとしていないか?
新しいことにチャレンジしようとしている方は、もう一度考えて欲しいと思います。

今日も素敵な1日にしてください。

それではまた明日!

 

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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