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「空気が読めないヤツ」を排除する集団はバカになる

昔から「三人寄れば文殊の知恵」と言いますが、人の集団は「基本」賢いのです。
自律型組織の最大のメリットの1つが集合知です。
1人では思いつかないようなアイデアが創発(ワイガヤ)で生まれる、しかも継続して生み出すことが出来るのです。

ただし歴史を見ると集団がバカになるケースもあります。
独裁者を熱狂的に支持したり、企業において誰が見てもヘンテコな意思決定をしたり、同調作用によるバブルが発生したりと…

今日は、企業が陥りやすい集団バカの1つ…「無謀な挑戦」について考えたいと思います。

集団は無謀な挑戦を突きつけられるとその気になる

いつも不思議に思うことの1つに、企業は戦争用語を好むということがあります。
戦略、戦術、軍資金、陣営…
業界を問わず、決起大会などの余興で太鼓が登場することも多いと思います。

そこで好まれるコンセプトに「不可能への挑戦」があります。
「我が陣営は〜これまでも幾多の不可能を可能にしてきた〜よってこの難局も、全社一丸となって〜乾坤の一擲の精神で〜」
なんて具合に、難しい四字熟語を差し込み士気を高める場面を誰もが見たことがあると思います。

で、酔っ払った勢いで「えいえいえおー」とやると何だか「不可能なんてこの世にない」と思ってしまうから不思議です。

すっかりその気になってしまうのですが、こういうケースではたいがい成功のシナリオは登場しません。

これは集団がバカになる1つのケース「リスキーシフト」という現象です。
僕もやったことあるな〜(笑)
やられたこともあるし。
きっとアドレナリンが出るのでしょう、酒の力に助けられるからでしょう、感覚が麻痺して地獄への道を集団でまっしぐらに突き進む危険性があります。

そして翌朝、二日酔いになりながらも冷静に考えると「上手く行くはずないよな」となる。
しかし、それは「えいえいおー」をやる前にディスカッションすべきことだと思います。
しかし、みんなが目の色を変えて心酔している時に、水を差すようなことは普通、できません。

かくして集団はバカになっていくのだと思います。

反論者を大切にする認識を全員で共有する

リスキーシフトを防ぐには「反論者」の存在が必要です。
「それは危険だ」と指摘し集団の目を醒ます存在ね。
ある意味、場をしらけさせるってこと。
集団の中にはすごく冷静に議論の流れを観察する人がいます。
たいてい、そういう人は思慮深いので議論が白熱した最後に、周りから見たら身も蓋もない発言をポロっとします。
「何をいまさら」…空気が読めないヤツと思われるんだよね。
実は重要な存在なのに、邪魔者扱いをするとその人は組織を見限って去ってしまうかもしれません。

もしかしたら以前に退職した人の中に、この重要人物がいたかもしれませんよね。

ではどうすれば集団バカは防ぐことが出来るのでしょうか?
集団が思考停止を起こす時は強い流れができますので結構、難しいと思います。
しかも発起人が社長だったらもっと厄介ですよね。

防ぐ可能性があるとしたら「反論者」の必要性をみんなが認めている場合だと思います。
弊社でもそれでリスキーシフトを防いだことが何度もあります。

会議中にリスキーシフトが起こりそうな時に、ある社員が最後に沈んだ表情で「今さら言うのもなんですが…」と言い、流れに乗ってしまった社員は嫌な顔をします。
ところが別の社員が「今の発言も重要だよ」と反論者のフォロワーになることで流れを戻したことがあります。

僕は流れに乗ってしまうタイプなのでフォロワーの発言で何度、目を醒ましたことでしょう。

企業が成長の並にノッている時、あるいは危機に直面した時には集団はバカになりやすいと思います。
後で冷静に考えれば「何であんな意思決定をしたんだろう?」ということが起きる危険性があります。

反論者を大切にする、そんな共通認識を持つことだと考えます。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください!

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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