後継社長に自分と同じようなカリスマ性を求めると事業承継は上手くいかない

本格的な高齢化社会を迎え、事業承継を考えている経営者は多いと思います。
僕の知り合いにも多くいます。
中には何も心配なく承継できる会社もありますが、不安を抱えている会社も多くあります。

その決定的な違いは何か?
それは「後継者の体制」がしっかりと整っている会社は安心して譲ることができますが、そうでない会社は不安でいっぱいです。
譲る側も譲られる側も、そして働く社員さんたちも…

今日は、事業承継、特に次世代の組織体制について考えたいと思います。

事業承継は創業に匹敵するリスクを抱えている

承継に不安を抱えている方の悩みは深刻だと感じています。

□後継者には、自分と同じようなカリスマ性がなく、組織を統制できるのか?
□自分が育てた社員(古参)が、新しい社長と衝突して社内の雰囲気が悪くなるかも?
□今いるお客様が離れてしまうかも?
□十分な体制ができていないと業績が悪化するのではないか?
□顧客から見た企業イメージが悪くなるのではないか?

創業と同じくらいのリスクを抱えているのが事業承継だと思います。

僕は24歳の時に父の急逝で、ある日突然、社長に就任しました。
スタッフ数45名ほどの新聞販売店でした。
父は指示100の人間でしたがリーダシップがあり、少々乱暴でも社員をグイグイ引っ張るスタイルで会社を伸ばしてきました。

そのリーダシップの糸が、ある日、プツンと切れてしまったのだから社内は大混乱です。
何の知識も経験もない僕が、ある日「今日から社長になりました。よろしく」と言っても、誰もついてきてくれません。

カリスマ性なし。
知識も経験もなし。
統制体制もなし。

古参の社員の中には、反対勢力になる人もいて組織は空中分解寸前でした。
当然、一致団結は起きず、業績は悪化しました。
(ただでさえ業界が衰退期に入っていたのだから…)

僕の経験は、先代が急逝したから起きたことではないと考えています。
「その日」が突然来ただけで、多くの企業で起こりうる課題だと感じています。

昨今、事業承継が上手く行かず、業績を落とし、顧客からの信頼を失い、企業イメージを凋落させた、大手の企業の事がニュースを騒がせています。
完全な悪循環に陥っています。

そんな企業でも、前社長も現社長も社員さんも取引先さんも、みんな良くしようと思い頑張っています。

おかしくなったのは、どこかでボタンの掛け違いが起きたからだと思います。

カリスマ依存から脱却し「全員経営」に転換する

後継者が先代のようなカリスマになって成功した事例は非常に少ないと感じています。
事業承継に成功している企業の多くは、古参を含め、社員さんの力を借りる「全員経営」で承継の困難を乗り越えています。

ハウステンボスの次期社長に内定した坂口克彦氏が、昨日(5月15日)に記者会見を開き、こう述べました。

「これからはカリスマに依存せずに、組織の知恵を生かす経営で、将来に向けて自律的な成長、発展を目指す」」

引退を考えている社長が最後にやるべき仕事は、現役のうちに「自律型組織による全員経営」の体制を創る支援を行うことだと考えています。
※支援するのであって、自分がやるわけではない。それをすると後継社長も社員さんも育たない。

今年度から、株式会社たくらみ屋では、従来とは全く違う事業承継を提案しています。

事業承継のピンチをチャンスに変える、1人のカリスマではなく集団の知恵で未来を切り拓く、全員経営への転換のチャンスと捉えています。

これを実現するためには、後継者を含む、全社員さんが全員経営の本質を知り、それを実現するスキルを磨き、力を合わせ実践をし、改良を繰り返すことが求められると考えます。

企業は社会的な財産です。
苦労して、汗水垂らし、時に涙を流しながら存続させてきた、大きな財産です。
企業が存続してきたという事は、その存在により救われた顧客、生活が、人生がより良くなった人たちがいたからです。

今のところ、株式会社たくらみ屋では「後継者がいない」という課題への解決策は持ち合わせていません。

しかし、後継者がいるなら、その生命のバトンタッチとも言うべき承継は成功して欲しいと願っています。

是非、指示ゼロ経営のブログや、株式会社たくらみ屋のブログを、後継者の方にお勧め下さい。

きっとヒントが掴めると思います。

それでは今日も素敵な1日を!

 


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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。株式会社Tao and Knowledge代表 株式会社たくらみ屋代表 一般社団法人夢新聞協会理事長。
指示・命令をしなくても自分たちで課題を発見し行動できる組織「指示ゼロ経営」を提唱する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。
著書に「リーダーが『何もしない』とうまくいく」がある。

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