共創は競争の対義語ではない。競争の先にたどり着く境地である

「時代は競争から共創へと移り変わっている」と言われています。
僕もセミナーやブログで、そう伝えています。

以前の大量生産、大量消費の時代ではモノを効率よく市場に流すことが大命題でした。
そういう時代では競争原理は有効でした。
一部の「勝ち組」が組織全体を牽引するから、

ところが今は、モノが売れません。
一通り、ある程度のモノが行き渡ったからです。
しかし、生活者の欲求は留まることを知らず、心の豊かさを求めるようになりました。
心の豊かさには正解はありません。
状況に応じて変わるものだから。

そういう時代には共創が適していると思います。
三人寄れば文殊の知恵で、豊かな発想を生むこと。
弱点を補い合い、事実上チームの弱点をなくすこと。

チームのあり方、そのものが問われます。

しかし、共創って少々、ふわっとした平和的な雰囲気がします。
「みんな違ってみんな良い」と。

本当にその通りなのですが、実際は、非常に厳しく大変なあり方だと考えています。

その理由は、1人1人が自分の個性や才能を活かした共創をしないと組織のパワーにならないからです。
才能を磨くことを怠った人には共創はできません。

個性の尊重なんて言うと、どこか道徳的な匂いがしますが、立派な損得勘定だと思います。
価値創造のしたたかな戦略なのです。

では、どうすれば自分の個性、才能に気づくのでしょうか?

それは競争の経験だと僕は考えています。

神戸大学と中央大学、大阪大学の共同研究「隠れたカリキュラムと社会的選好」によると運動会のかけっこで「手をつないでゴールする」というような反競争的な教育を受けた人は「利他性」が低くなるという実証結果を得ています。

その理由は…

かけっこで競争しなくても、そもそも今の日本には受験競争があります。勉強が苦手な子にとっては、かけっこは自分の存在価値を示す絶好の晴れ舞台です。
リレーで活躍したらクラスのヒーローになる。
そこで存在を認められるから自己効力感が生まれ利他的になれるというわけです。
逆にその機会を奪われた子はかわいそうです。

競争に負けた人は自分の弱みを痛いほど知るが、同時に強みが浮き彫りになります。
強みを活かすことで共創が実現する。

共創は競争の対義にあるのではなく、進化系なのだと思います。

 

日本人の多くは競争の原理で育ってきました。
今、時代は共創へと移り変わっていますが、競争の経験をした人…特に、負けた経験から自分の強みを発見した人こそが成し得ることだと思います。

リーダーの中には、部下が共創をせずに競争ばかりしていると悩む方がいます。
でも、それは共創から遠ざかっているのではなく、共創の一歩手前にいると認識すべきだと考えています。

あと一歩で、三人寄れば文殊の知恵の共創チームに、きっと、なると思います。

それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい!

 


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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。株式会社Tao and Knowledge代表 株式会社たくらみ屋代表 一般社団法人夢新聞協会理事長。
指示・命令をしなくても自分たちで課題を発見し行動できる組織「指示ゼロ経営」を提唱する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。
著書に「リーダーが『何もしない』とうまくいく」がある。

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