「助けて」を言わないのもダメ、周りが助けないのもダメ

私たちは子どもの頃から「他人に頼らず自分の力で何とかする」と教えられてきました。
他者を助けるのは美徳だが、安易に助けを乞うのは努力不足だと考えてしまいます。

水戸黄門のテーマソングでもこう歌っているし(笑)

「人生勇気が必要だ くじけりゃ誰かが先に行く あとから来たのに追い越され 泣くのがいやならさあ歩け 」

でも、困ったら助けを求める、仲間が困っていたら手を差し伸べる…これが「全体として」成果を上げる最良の方法だと考えています。
東京大学の入学式の祝辞じゃないですが、助けても損はしない。
むしろ助けた側も得をするのです。

部分最適ではなく「全体最適」を目指す

仕事は繋がりと流れで成果を上げます。
1人1人が個人商店のように個で完結しているなら関係ありませんが、ほとんどの企業では連携で成り立っています。
自分が出来ても、出来てない人がいたら全体として成果を上げることができずに、結果的に出来た人も得をしません。

だから助け合うことが1人1人、全員にとって最も得なのです。
デキないアイツを嘆いている場合じゃない、助けたら良いのです。

流れの中で最も弱い部分を「ボトルネック」と呼びます。
ボトルネックで全体の成果が決まります。
この考え方の代表格が、書籍「ザ・ゴール」で有名なTOC(制約理論)です。

たくらみ屋の相棒、森本繁生が専門家なのですが、森本さん曰く、「TOCを実践する企業から指示命令、管理がなくなる」
滞りをなくすのが全員にとって得だと分かっているから、言われなくても助けに動くというわけです。

特別支援学級の子どもたちが見せた最高の助け合い

僕が経験した、最高の助け合いは、なんと特別支援学級で学ぶ子どもたちでした。
夢新聞ワークショップでの出来事です。
夢新聞では、クラスに「全体目標」を与えます。
「クラス全員『1人残らず』夢新聞を完成させる」というミッションです。
通常、このミッションに対し、子どもたちが取る行動はこうです。
「まず自分の夢新聞を完成させる」→「その後、困っている仲間を助ける」

悪くはないのですが、助けに行った時には、時間的に手遅れのことが多く、ミッションを達成できません。
その特別支援学級では、書く前から助け合いが起きていました。
その理由を担任の先生は「自分1人ではできないことがある事を、全員が知っているからです」と言いました。

書く前から相談し合うので、作品のレベルも高く、制限時間内に完璧にミッションを達成しました。

僕は心底、驚きました。

「助けて」が言いやすい雰囲気と、時間的なゆとりが必須

支援するのが自分にとっても仲間にとっても得なことだと分かっても、それができない場合があります。
それが「そもそも、そんな時間的なゆとりがない」というケースです。

ゆとりがないと助けに行けない、よってボトルネックが最大活用されない、だからみんなが損をする…そんな事が多くの企業で起きていると森本は言います。

だから、まずは、ゆとり作りから始めることが大切だと考えるのです。
「暇」を創る…ヒマは「イトマ」と呼ぶのが罪悪感が少なくて良いと思います(笑)

過度な個別評価が全体最適を妨げている

過度な成果主義も全体最適を妨げる原因です。
僕は、これですごく苦労しました。

成果主義の原理は競争原理です。
決められたパイ、例えば賞与の総額(原資)を、成果を上げた人とそうでない人とで傾斜配分をする仕組みです。

この方式の場合、全員がA評価でも全員がC評価でも変わりません。
Aの人、Bの人、Cの人、とバラけるから差が付くのです。

他者よりも良い賃金を獲得したいと思い、競争が起きることで企業の活力になると考えたのですが、時代がそれを許しませんでした。

時代は創造性、知恵の時代です。
ボトルネックに加え、三人寄れば文殊の知恵が求められるのに、それを阻害します。

だって、仲間を助けたことによって、そいつの成績が上がれば、相対的に自分が下る可能性があるから。

僕だったら助けないです。
制度が部分最適に陥る原因となっている可能性があります。

「助けて」が言える+困っている仲間を躊躇なく助ける=高成果

人的な企業方程式だと思います。

それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい!

 


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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。株式会社Tao and Knowledge代表 株式会社たくらみ屋代表 一般社団法人夢新聞協会理事長。
指示・命令をしなくても自分たちで課題を発見し行動できる組織「指示ゼロ経営」を提唱する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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