部下に、もっと積極的になって欲しい…そう思った時にチェックする3つの要件

「部下に、もっと積極的になって欲しい」…そう望むリーダーは多いと思います。
特に、新たなことに挑戦する場合です。
リーダーは孤独です。だから一緒に挑戦する仲間が欲しい。
でも、どうも熱を感じない…孤独と不満を感じることがあります。

多少の差はあっても、人は、そもそも積極的な生き物です。
本来持つ資質が発動されないのには、何らかの原因があるはずです。

今日は、その原因を考え積極性の高いチームになるための要件を考えたいと思います。

リーダーが熱すぎると部下は傍観者になる

まず、考えられる原因は「リーダーが熱すぎる」ケースです。
よく、リーダーの熱が部下に伝わると考えがちですが、実は逆の現象が起こります。
リーダーに感化されて一瞬、熱くなることはありますが長続きしません。

人は自分の役割を他者との関係性で決めると言います。
リーダーが熱く積極的だと、部下は依存することが多いと思います。

例えば、これを示す、ある有名な事件があります。
1960年代にニューヨークで、白昼に女性が30分に渡り暴行され殺害されるという痛ましい事件が起こりました。
白昼の都会、目撃者は約40人ほどいましたが、誰1人として止めたり警察に通報する者がいなかった。
後に調査した結果、「誰かがやるだろう」とみんなが思っていたそうです。

これは「熱いあの人がやるだろう」という現象と同じだと考えます。
集団内に熱い人がいて、自分が傍観者になった…そんな経験はないでしょうか?
「誰かがやるだろう」…熱いリーダーがいると部下はそう思う可能性が高いということ。

熱は伝導するのではなく、自分から湧き上がることが大切だと考えるのです。

本来、積極的な存在である人間がチーンと静まり返る、もう1つの原因は「失敗への恐れ」だと思います。
失敗して責められた経験は誰にもあると思います。

積極的に名乗り出ることに、無意識レベルで抵抗がある。
僕もそうです。
失敗を咎める風土がある集団では、絶対に失敗しないことしかやりませんもん。

失敗は上手くいかない方法が分かったという貴重な体験だと思います。
失敗に寛容になること、失敗から成長して欲しいとリーダーが明言することだと思います。
同時に「同じ失敗を繰り返しちゃダメ」ということも。

自分たちの目標、課題にするためには参画が欠かせない

自分の内面から熱が湧き上がるためには「参画」が必要です。
リーダーが熱く語って「じゃあ、お願い!」では、モチベーションが持つのは3日くらいなものだと思います。

熱く語ることが悪いわけじゃないけど、対話のプロセスが必要だと考えるのです。
「私はこうしたいのだが、みんなはどう思う?」と。

例えば、先日、社内研修でお邪魔した企業の社長はすごかったです。
社長は非常に高い目標を持っています。売上高にして数倍という目標です。
しかも、それは単なる野望ではなく、働く人、お客様、多くの人の幸せが実現する素晴らしい目標です。
理由のある、強い信念を持っての挑戦です。

しかし、研修の中で社員さんにこう伝えるのです。

「もし、みんながこの目標を望まないとしたら、それは挑戦する意味がない。まずは、ここから一緒に考えていきたい」

押してダメなら引いてみると言いますが、社長にこう言われると社員さんは考えますよね?
目標が達成された時に、会社はどうなるのか? 仕事はどうなるのか? 自分と家族の生活はどう変わるのか?…

普通ならリーダーが説得すると思います。
その社長は、それをせず、社員さんに投げたのです。

なかなか出来ないこと、すごい社長だと思いました。

多数決はしません。
社長も加わり、とことん話し合って決めた目標は「その時点での」集団の目標です。
それ以外の目標は、やらされ目標になってしまい、実行力に欠けます。

対話した結果、中には社長が考える数倍の目標を提案する社員さんが出ました。
社長の目標は長期目標に位置づけ、中期目標を提案する人もいました。
中には、温度は少し低いが、やると決まったら自分の役割をまっとうすると考える人もいます。そういう人も必要です。

参画した結果、会社の目標と自分の幸福が統合されたのだと思います。
とても熱い雰囲気が漂っていました。

人は、そもそも積極的な生き物である…積極性に欠ける場合、どこかおかしな部分があると疑うことから始めるのが良いと思うのです。

それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい。

 


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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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