社内で一番、積極的な人材は潰れてしまう危険性がある。その防止策を考える

社内に自発的に動く社員さんがいると思います。
誰よりも率先して動いてくれる…リーダーにとっては頼もしい存在ですよね。
例えば、クレームが発生した時に真っ先に解決に向け、仲間を招集したりお客様の対応に当たってくれる部下です。

そういう人がいるとリーダーは安心します。
でも、その安心は非常に危険だと考えています。

そんな人が突然退職願を提出したという話を、僕は何度か聞いているからです。

何が危険なの?
今日はその真実に迫りたいと思います。

「他にやる人がいないから」それが率先者の動機かも知れない

集団の中には、真っ先に行動を起こすイノベーターという人種がいます。
僕の経験では100%イノベーターが現れます。
例えば、僕の研修では自律型組織を体験するワークを行います。

集団に課題を出して、まずは、それを指示100(トップダウン)で取り組んでもらいます。
2回目は指示ゼロで取り組みます。
指示ゼロでやった時の方が早く正確なのです。

で、指示100のワークをやる時に指示を出すリーダー役を立候補してもらいます。
「どなたかにリーダー役をお願いします」と。

すると、沈黙が流れます。互いにキョロキョロして硬直した雰囲気になる。
僕は、その時に「何もせず」ただ待ち続けます。
1分でも3分でも10分でも待つことができます。

すると、必ず(100%)「じゃあ私がやります」と立候補してくれる人が現れます。

一同の拍手で迎えられるのですが、ワークが終わった時に僕は聞きます。

「なんで立候補してくれたのですか?」

すると多くの場合こう答えます。

「他にやる人がいないと思ったから」

中には「面白そうだな!」と立候補してくれる方もいますが、多くの場合、「誰もやらないから」という動機で動くのです。

真っ先に動くイノベーターが完全なる内発的動機づけで動くわけではないということ。

社内でも同じことが起きるのです。

イノベーター社員を潰さないための2つの方策

ここから悲劇が始まります。
イノベーターが動いた時に、まわりの人間が彼に依存すると自分で考えるのを放棄します。
「どうせアイツがやってくれるだろう」と。

イノベーター1人に対し、まわりが「無関心な傍観者」になった時に何が起きるでしょうか?
イノベーターが潰れてしまいますよね?

トップダウンの経験があるリーダーなら気持ちが分かると思います。
「なんで私1人、こんなに頑張っているのに周りは他人事なんだよ…」そう感じて仕事が嫌いになってしまいます。

それを防ぐには2つの方法があります。

1つ目は、「集団はこういう状態に陥る危険性がある」という事実を全員が知ることです。
誰にとっても好ましい事ではありません。
そうなった時のイノベーターの辛さは普通の感性の持ち主なら理解できます。

すると、イノベーターを支える「フォロワー」が現れます。
1人、2人、3人と…
もし1人でも現れてくれたらとても心強いですよね。

間違ってもリーダーがイノベーターのフォローに入らないことです。
フォローに入ってしまうと、まわりの部下は「なんだかヤツらだけで盛り上がっちゃっているよね」とさらに溝が広がってしまいます。

2つ目の方法は最高です。
それは「何をやるのか?」に部下も参画して決める方法です。
リーダーには想いがあります。その想いを受けたビジョンやビジネスモデルがあります。

それを一方的に「じゃあ、これでお願い」とやってしまうと部下は他人事になる。
そして、その中で責任感のあるイノベーターが1人で背負い込むという構図が出来上がります。

みんなが参画した場合には自分事と捉える人が多くなるので、イノベーターを支えるフォロワーも自然発生するというわけです。

イノベーターは組織を起動させる重要な役割です。

頼り過ぎは禁物だと思います。

それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい!

 


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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。株式会社Tao and Knowledge代表 株式会社たくらみ屋代表 一般社団法人夢新聞協会理事長。
指示・命令をしなくても自分たちで課題を発見し行動できる組織「指示ゼロ経営」を提唱する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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