自発的な社員を育てる社長がやっている、意気に感じる「任せ方」

おはようございます。

マックの異物混入が大変な騒ぎになっていますね。
あれだけの規模で展開し大量生産を行っているのだから何かが混入しても不思議ではないんだけど、いくらなんでも「歯」は考えられないだろう。
「どうして?」の疑問ですが、僕はこう考えます。

バイト君:「店長、すみません。また遅刻をしてしまいました。」
店長:「バカモン〜!何度言えば分かるんだ(怒)」
バイト君:「店長、お言葉ですが、人は自分で考え気付いたことしか学習しないと、指示ゼロ経営の米澤さんという偉大な方のブログに書いてありました。一方的に押し付けるのはいかがなものかと思います。」
店長:「怒怒怒怒怒」

「ボコ!」

ha最近の若者は歯が弱いですからね(笑)

さて、今日は、社員が指示待ちなのは、上司が指示を出すからという話題です。
そんな事を言っても、指示を出さないと動かないじゃん、そう思っている方こそ読んでいただきたいと思います。

社長が解を気前よく出すと社員は自分で考えなくなる

僕は経営者の友人が多いのですが、一緒にいて社員から電話がかかってくるという場面に遭遇することがよくあります。
一方で全くと言っていいほど電話が鳴らない人もいるんですが、そういう社長は人材育成が上手なんですね。
余程のことがない限り、社員が自分で考える習慣があるからです。
しょっちゅう電話が鳴る社長は、その内容をアバンティーのごとく聞き耳を立ててみると、社員さん、ちゃんと考えれば分かりそうな事を聞いているケースが多いように思います。
何かあると自動的に社長に聞くようにプログラムされている感じです。
それに答える社長も、社員に指示を出すわけですから、それなりの充実感があると思います。
でも、だからこそ危険なのです。
その充実感は企業成長につながらないから。
怖いですよね?

これは自発性を阻害する悪循環です。
「いちいち俺に聞くな」と嘆きたくなると思いますが、その原因は訊かれたことに、気前よく解を出してしまうからです。
「指示を出すから自分で考えなくなる」→「考えないから訊く」→「解を出しちゃう」…
そんな悪循環を断つには、訊かれても解を出さないことが重要と考えます。

自ら解決できる力がある事を信頼し伝える

そんな悪循環から脱却するためには、まずは、そのことを社員に伝えることから始める必要があります。
「これからは自分で考えて欲しい」と伝えるわけですが、そこに必須の要件があります。
それは、「なぜそうするのか?」という理由説明です。
楽しいことなら問題ないのですが、そうでなければ理由がわからずにやらされることほど苦痛なものはありません。
最初、社員は「自分で決められる」とは考えません。
「自分で考えなきゃいけない」と解釈します、普通は。

理由説明は、「社長だって、いつも適切な指示が出せるわけじゃない」という事を伝えることが大切だと、経験的に僕は考えています。
むしろ「現場の人の方が優れた判断ができると考えている」と伝えることです。
そして、「その力がある事を信頼している」と伝えることです。
それは、「自分で考える事」を強制されたのではなく、「任せられた」と相手が感じるからです。
「自分で考えなきゃダメだ」というニュアンスではなく「あなたの力で我が社を成長させてくれ」と感じてもらえる伝え方です。
自発的、内発的モチベーションが全く違いますよね?

スタートしたら、訊かれても解を出さないことです。
ただ話し相手になることに徹すること。
コーチングと称して、誘導しないように注意することだと思います。
解決への流れの主導権を(質問という形をとって)上司が持つのではなく、社員が主導になることが大切です。
こちらが流れを作ると、それは、また電話を鳴らす社員を育てる事になります。
ニュアンスとすると「話し相手」という感じが理想だと思います。

慣れるまでは、「オレがこんなに苦労しているのに社長は無関心だ」と思われるかもしれませんが、それで良いと僕は思っています。
嫌われても、自分で考える習慣を身につけることの方が重要です。
仲の良い組織を作ることが目的ではないですからね。
電話が鳴らないのは最初は寂しいかもしれませんが、慣れると自分の時間が取れ、それが事業を次のステージに上げる発想時間になると思います。

それでは今日も、健康な歯でがんばりましょう(笑)

また明日!