変化に素早く対応できる組織は、細かな役割が決められていない

変化に素早く対応できる組織とそうでない組織があります。
変わらなきゃいけないと思っていても、なかなか変えることができない…ヤル気がないわけじゃないのに変われない。
御社はどうでしょうか?

僕はイノベーションを邪魔する要因は組織構造にあると考えています。
様々な、硬直化した組織を見た時に、そう思ったのです。
組織に所属する1人1人は変革の必要性を理解している、でも集団になるとできない、そんなことは中小企業でも起きていると思います。

変革が起きない原因は組織の構造にある

そもそも組織は何かを遂行するために結成されますよね?
だから、やることが変われば組織も変わって当然です。
ところが企業は安定的な成長を体験すると、既存のビジネスモデルを維持しようとします。
つまり、それを遂行する組織形態を維持しようとするわけです。

既存のビジネスを遂行するための組織でイノベーションを起こすというのは非常に難しいと思うのです。
やることが違うから。

組織を変えるのは痛みを伴います。
特に役職者に対する配慮に労を要します。昨日まで部長だった人に「悪りい!明日から平社員から再出発してくれや」って言えないですよね?

行動経済学では、その労を「取引コスト」と言いますが、変革にはこのコストがかかります。
それを削減するのは良いのですが、避けてしまうと改革は起きません。
再建のために突然外部から来た社長の方が改革をやってしまうのは、変なしがらみがない(コストが少ない)からだと言います。
現場生え抜きの社長は、社内に多くのしがらみを持っているので、交渉に労を感じてしまい、妥協してしまう傾向があるという研究があります。

また、平社員→課長代理→課長→部次長→部長→…と階層が多くなればなるほど変革は難しくなります。
中小企業も他人事ではないと思います。
小さな会社でも、本人に気を遣い役職を充てがうケースがあります。
もう何年も勤めてくれているから何となく肩書をつけた、そんなケースが結構あると思います。

硬直化を防ぐためには「役割の定め方」に注意が必要だと考えます。

細かすぎると硬直化しますし、意味不明な役割だと無責任になってしまいます。

大まかな役割が変化に強い組織をつくる

企業内の役割って、実はすごくシンプルだと思います。
次の4つで十分だと考えています。

1、作業を心を込めて行う役割
2、↑1の役割の人が仕事をしやすくするために段取りをする役割(新人さんの教育も)
3、会社の未来を創る「たくらみ」を行う役割、もしくはクリエイティブな専門職
4、精神的支柱となる思想を説く役割

指示ゼロ経営では、この4つで企業活動は回ると考えます。

ずいぶん大雑把だな〜と思われるかもしれませんが、大雑把だから変化に対応できるのです。
弊社の場合、1と2はパート・アルバイトさんが行っています。
正社員は3、僕が4です。

例えば、1の役割には新聞配達員がいますが、彼らの役割は厳密には「作業を心を込めて行う役割」であり、新聞配達ではないのです。
意味、分かりますか?

1と2の役割は、日々、作業に従事しますが、同時に作業のやり方改善などを研究します。
チームで知恵を出し合い、より良い現場づくりをするというクリエイティブな仕事もしてもらいます。
改善・改良業務では指示ゼロ経営のスタイルでやっています。
この仕事が「自ら変化を創り出す」という風土づくりに貢献していると実感しています。

僕は、全員が集まる会議では「我が社はこれからも変わらない」と言います。
変わらない、というのは「変わり続ける我が社であり続けることが変わらない」という意味です。

3の役割は、時代の変化、ビジネスモデルのサイクルに合わせ、新しいことをたくらみます。
弊社は新聞販売店ですが、新聞のビジネスモデルは成熟期を超えましたので、成熟期に入った頃から、次のモデルを模索してきました。
それが数年前に開花して、行政から地域づくりを任されています。

それをパート・アルバイトさんも集まる全員会議で、逐一、発表してきました。
ただ単に発表するだけでなく、「それについてどう思うか?」と参画してもらいました。
人は参画した分だけ、自分事にするので、みんなが変革を自分事と捉えてくれます。

そのお陰で日本ではオンリーワンの新聞店になりました。

人は安定を求める生き物ですから、ちょっと気を抜くと「変われない組織」に陥る可能性があると思います。

常に変わり続ける意識と、それを可能にする組織づくりが求められると思います。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください!


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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。株式会社Tao and Knowledge代表 株式会社たくらみ屋代表 一般社団法人夢新聞協会理事長。
指示・命令をしなくても自分たちで課題を発見し行動できる組織「指示ゼロ経営」を提唱する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。
著書に「リーダーが『何もしない』とうまくいく」がある。

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