システムを上手に活用しつつ人間にしかできない仕事をする…ハイブリットの経営のすすめ

「人間と業務を分ける」という考え方があります。
人に依存せずにシステムで仕事を回す考え方で、安定的に良質なサービスを提供するために大切なことだと思います。

機長によって安全性が変わる飛行機には絶対に乗りたくないですよね 笑
ところがシステムに依存すると社員の思考停止を招きます。
自らが望んでしたことの必然で頭を抱えているわけです。

システムを守り上手に活用しつつ、人間にしかできない仕事をする…ハイブリットの経営が求められると思うのです。

システムの経営の先へ 〜人間性重視の経営〜

以前に、ある経営者が「オレは社員に頼らない」と喝破していました。
よく聞くと、昔、社員に裏切られた経験があったそうです。あるベテラン社員にしかできない仕事があったのですが、その社員がそれを武器に社長に無理な要求をしてきたそうです。

結局、決裂して社員は辞めましたがリカバリーが大変だったと言います。
その痛い経験が、システム重視の経営への決断を促したのです。

僕にも同じような経験があります。
新聞配達は人間の手で行われる仕事です。同時に人材確保が難しい職種でもあります。
社長に就任した当時、一番怖かったのが配達員に辞められたり休まれることでした。
穴が空いた時は代わりに配るわけですが、区域を覚えないと配れませんし、決められた時間までに1人で配れる量は決まっています。

そんな中で社員とのパワーゲームが起きたのです。
人手が充実している時は僕が強い、足りていない時は社員が強い…
それがストレスで、その後、誰でも配れるシステムを開発しました。
社員に頼らない経営です。

そのお陰で日常業務で困ることは少なくなりましたが、新たな課題に直面しました。
システムは一定品質を保証しますが、そもそもモノ(新聞)が売れない時代になってしまったのです。
ビジネスモデルの転換を迫られた時に、再び人の力が必要になったのです。

企業から個人の時代へ

人の力が必要だと気付いても、人に頼るのには抵抗がありました。またあの不毛なパワーゲームが始まると思ったからです。
その時の僕は社員を信頼するのが怖かったのです。システムという武器でマウントしたかったのだと思います。
しかし、それをしていたら今後の発展はない…すごく悩みました。

悩む中で自分の意識に変化が起きたのだと思います。どういう変化かは上手に説明できませんが、おそらく追い込まれた末に肚が括れたのだと思います。

人の力に依存する経営は想像以上にスムーズに進みました。
まず、やったことはお客様との人間関係づくりです。どんなに優れたビジネスモデルでも関係性がなければ機能しないと思ったからです。
そのためにスタッフ個人による発信を推奨するようにしました。

例えば、新聞に掲載されたお客様には紙面をパウチ加工してプレゼントするサービスを行っていましたが、それを「スタッフ個人からの」プレゼントとしたのです。
スタッフが毎日、紙面をチェックして、知っている方が載っていたら自分で切り抜き、自分でパウチ加工して、メッセージを書き込みお届けする…「ひとしごと」を担当したのです。

それまでは「会社からの」プレゼントでした。
会社の意思決定で、たまたま届けたのがそのスタッフだったというシステム発想です。
それだと、あまり喜んでくれないのです。法人からのプレゼントでは心が通わないのです。

個人に依存することに対する恐れは相変わらずありましたが、それもすぐに消え去りました。
スタッフは自分の意思決定でお客様に喜ばれることにやり甲斐を感じていました。
意識がお客様に向くのでパワーゲームなんて仕掛けてきません。
それどころか、そういう仕事ができることに感謝してくれました。

個の力に頼る→お客様に喜ばれる→仕事の主となる悦びを得る→さらに仕事に夢中になる→上司はさらに信頼できる→個の力に頼る…

パワーゲームなんてない、そんな好循環が生まれると考えています。

法人から個人の発信へ。
そんな時代になったのだと実感しています。

それでは今日も素敵な1日を!


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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。株式会社Tao and Knowledge代表 株式会社たくらみ屋代表 一般社団法人夢新聞協会理事長。
指示・命令をしなくても自分たちで課題を発見し行動できる組織「指示ゼロ経営」を提唱する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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