社員を大切にしてダメになる会社 〜ブラックとホワイトを分ける労働条件より重要なこと〜

ホワイト企業を労働条件だけで見ると大変なことになる

年末になると話題にあがるのが「ブラック企業大賞」です。
まあ、なんとも不名誉な賞ですからね…授賞式に出席した企業はないそうです。
2018年のノミネート企業も発表されました。

当該の企業で働く社員さんも可愛そうだと思いますが、ホワイト化に向け改善がなされればと願っています。

さて、これに関連して興味深い記事を「現代ビジネス」で発見しました。
紹介されていた会社の社長は、以前にホワイト企業を目指し、飲み会や海外旅行など、福利厚生を充実させたそうです。
しかし社員の意識(満足度)はまったく変わらなかったそうです。
件の会社では現在、社員を雇用せずにフリーランスに委託するスタイルで仕事を進めているそうです。

福利厚生は必要ですが、充実させれば社員の意識が上がるかと言えば、僕は疑問を持っています。
満足と不満足は1つの次元でつくられるものではないと。
図にするとこんな感じ。
大嫌いだけど大好き、そんな感情を抱くのが人間というものです。
別の次元に存在するものだと思うのです。

これを証明するのが、有名な「ホーソン実験」です。
ウェスタン・エレクトリック社のホーソン工場で、作業室の照明の明るさ(福利厚生的要素)が生産性とリンクするのか?という実験を行いました。
照明実験で100ワットの照明から25ワットにまで照明量を下げ、照明と生産性の変化を調べました。当初は明るい照明の方が生産性がアップするだろうと予測を立てていましたが、しかし、実験の結果、照明と生産性は相関しないという結果が出ました。

どうやらパフォーマンスは別の要素が影響しているらしいのです。

スタッフを人間として尊重する、集団の力を信頼する

ホーソン実験で、パフォーマンスに影響する要件は次の2つであることが分かりました。
1、選ばれているという事実
2、任されていること

ブラックとホワイトを分けるのは人間としての尊重

偶然ですが、実験メンバーに選ばれたことで、何か特別感を感じたようなのです。
そして、メンバーには細かな指示を与えず、多くを委ねました。

僕は、このことから人がパフォーマンスを発揮するためには、シンプルに「尊重」が必要だと解釈しました。

「大切な存在であること」
「信頼していること」

これがホワイト企業化への最重要要件だと考えています。
逆に、これがない企業がブラック化するのだと。
社員を機械のように観ている…つまり「替わりはいくらでもいる」と観ている。
管理しないとサボると観ていて、監視を強めたり、サボれないように工程で縛る。

これがブラックとホワイトの差だと考えています。

集団を信頼し任せること

そして、グループに対し課題を与えたことも大きな要因だったと考えています。
この実験では集団に対し課題を与えています。細かな指示を出さないということは、それを意味しますからね。
集団は課題を持つと、解決に向けて自己組織化する力を持っています。
リーダー役、リーダーをフォローする役、ギャラリー役(縁の下の力持ち)の3つの役割が自然発生します。

きっと、より良く作業を進めるための話し合いも起きたはずですし、助け合いも頻発したと思います。
時にはサボりそうな仲間を注意することもあったと思います。

僕がなぜ、このような推測をするのかと言うと、ほとんどの集団でこういう現象が起きるからです、尊重のベースがある集団では。

こう考えるとホワイト企業は、世間のイメージとは違い、案外厳しい環境だと思います。
全部を経営陣がお膳立てしてくれるわけじゃないから。

自由と共に責任を背負うことになるわから、大変な部分もあるはずです。

弊社の社員はこう言います。
「指示ゼロ経営は楽ではないが愉しい」と。

楽しいではなく「愉しい」…ここに自由の醍醐味が表れていると思います。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください!

誰も縛らない、誰にも縛られないあなたが大好きです!

 


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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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