なぜあの会社は平凡な人材の集まりなのに抜群の成果を上げるのか?

優秀な人材が集まっているはずなのに組織としては大したことがないというケースがあります。
結構、多くある。
逆に、1人1人はパッとしないのに組織になると凄い力を発揮することもあります。
よくスター選手を集めても強いチームになるとは限らないと言いますが、本当にその通りだと思います。
僕は、いわゆる弱者の集まりが凄いことをやってのける場面をたくさん見てきました。
彼らは何が違うのか?…今日はそんな事を考えたいと思います。

1人1人は長短ある不完全な存在でも協働すると組織から弱点がなくなる

少し話は逸れますが、昨日、親友が長野市で大きなイベントを開催しました。
高山さや佳さんが代表を務めるNPO法人ハッピースポットクラブが主催する「ハピスポひろば」です。
オリンピックの会場だった大きな箱で、なんと!福祉イベントをやったのです。

ハッピースポットクラブ代表の高山さや佳さん(宇宙人)

 福祉イベントに全国から3000人以上が来る

コンセプトは「ごちゃまぜ」
障がいがある人もない人も老若男女問わず集まる場です。
僕が関わったのは確か5年前からですが、その時は「障がいのある方のためのイベント」と思っていました。
障がいを持った方にも温かい手を差し伸べようという趣旨だと勘違いしていた。
でも、そうではないのです。
もっと大きな視点で観ているのです。
それは「多様な人が支え合うことで素晴らしい価値が生まれる」ということ。
障がい者も健常者も高齢者も若者も、支える側であり支えられる側でもあるということです。

そもそも人類は幾多の試練を協働で乗り越えてきました。
個は不完全な存在です。長所もあれば短所もある。
何が長短か?は分かりません。真っ暗闇の中では視覚障がい者は強者です。
個が不完全である以上、支え合いは「全員にとって」最も得な戦略だということです。

ビジネス(組織)もまったく同じだと考えています。
1人1人は長短ある不完全な存在ですが協働すると組織から弱点がなくなります。
それがマネジメントの本質だと思うのです。

自分の夢や想いを叶える一番の方法は協働すること

1人1人が完全を目指すのではなく、1人1人の長所が活き短所が消える集合体を創ることがマネジメントの使命だと考えています。
しかも刻一刻と変化する状況の中でそれを自律的に行うことです。
司令塔だって隅々まで管理することはできないからです。
誰に指示されなくても自分たちで最適なカタチを創るということ。

どうすればそれが実現できるのか?
何事もそうですが「なぜ」を確認することが大切だと思います。
「なぜ、協働が必要なのか?」…それを自分事とした時に人は言われなくても動きます。
何をどの様にやるか?はその後の話です。
「なぜ」…その理由はいたって明白です。
それが1人1人にとって最も「得」なことだからです。
道徳の話ではないと思うのです。

会社は色んな夢や想いを持った人が載る船みたいなものだと思います。
1人1人がそれぞれの夢を持って、その実現のために仕事をしています。
そういう意味では誰1人会社のために働いている人はいないと言えます。
自分のためです。
でも、取りも直さず個は不完全な存在だからそれを1人で実現することはできません。
だから共通の目標を立てて、その達成を通じ叶えていくという共通認識が必要だと考えるのです。
「自分の夢や想いを叶える一番の方法は協働すること」…自分にできることを自分の意志で行うことだと。

なぜ、あの会社は優秀な人材が多いのに成果が上がらないのか?
どうしてあの会社は平凡な人材の集まりなのに抜群の成果を上げるのか?

その差は協働の真の意義を理解しているかどうか?にあると考えています。
1人1人だけではなく集団に目を向けることだと。

それでは今週も素敵な1週間にしてくださいね!