褒め言葉よりも素直な気持ちを伝えた方が自立した社員が育つ

雑誌に「上手な褒め方」の特集があり、読んで大きな違和感を感じました。
そんなに頑張って褒めて、何を狙っているの?ってことです。
褒めてヤル気を引き出すって調教と同じじゃん、そう感じたのです。
 
社員をコントロールする意図で褒めることはとても危険だと思う。
自立した社員は気味悪がりますし、依存が強い社員は褒められないとヤル気にならなくなってしまうから。
 
褒める代わりにすることがある、今日はそんな話です。
 
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褒めることで依存心の強い社員を生む危険性がある

冒頭の「上手な褒め方」ですが、例えばこんな事が書かれていました。
「相手が気に入っている事柄を褒めちぎる」
「みんなの前で褒める」
「具体的な根拠を、できれば数値を踏まえて褒める」
「同じことを何度も褒める」
 
すごいコントロール方だと思います(笑)
効果はあると思いますが、後遺症が出ると思います。
外部から刺激されて発動したヤル気は、その刺激を求め続けるし、やがて麻痺するからより強い刺激を求めるようになります。
麻薬と同じだよね?
 
話は逸れますが、僕の後輩が褒め方マニュアル本を熱心に読んでいましたが、狙いはお気に入りのキャバクラ嬢を口説き落とすためでした。
でも、嬢はその上を行っていて、そいつがマニュアル本を買ってまで頑張るほど、彼を褒めちぎって虜にしたのでした(笑)
 
褒める行為は依存を生みます。
逆に、自立した人は褒め言葉の裏に潜むコントロールを嗅ぎ分けます。
 
部下が上司に「部長、高級そうなスーツ着てますね〜」と擦り寄ってきたら「コイツ、何を狙ってるんだ?」と思うでしょ?(笑)
 
依存心の強い社員にとって褒め言葉は麻薬と同じで、それがないとやっていけなくなります。
だから、まったく違うコミュニケーションが必要だと思います。

褒めずに、素直に自分の気持ちを伝える

僕は、褒める代わりに「自分の素直な気持ちを伝えること」が大切だと考えています。
立場に関係なく相手を1人の人間として尊重し、気持ちを伝える。
 
仕事上の関係においては、褒めるという行為は立場が上の者から下の者に行われます。
「偉い」「よくやった」…これらは立場が下の者から言ったらすごく違和感がありますよね。
評価のニュアンスがあるから依存を生むのです。
 
本当に自立した関係をつくりたければ、コントロールの意図を捨て、素直に気持ちを伝えることだけすれば良いと思います。
 
そういう時に出る言葉は、感謝や驚き、喜びの気持ちを表現する言葉です。
「ありがとう」「すごい」「感動した」「ビックリした」
部下が上司に言っても、子どもが大人に言っても違和感がない言葉ですよね。
 
でも、言葉の選択の問題ではないと考えています。
要は気持ちがあるか?ないか?だと。
 
気持ちがあればどんな言葉でも構わないと思います。
 
立場に関係なく交わされる言葉は依存を生みづらい。
逆に、素直な気持ちから出た言葉であれば、評価言葉でも依存は生みづらい。
 
それが組織繁栄のためでもあり、何よりも本人のためになると思います。
 
では、今日も素敵な1日を!
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