僕もあなたもいつか死ぬ。大切な人とも別れる時が来る

おはようございます。
最近、あまりに家に帰っていないので家族に忘れられていないか心配です。
久しぶりに帰ると子どもたちが成長しているんだよね(笑)

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3年前にあった少年がこんなにも大きくなっていました

さて、先日、岩手県大槌町に夢新聞教室に行ってきました。
2年前より、少しだけ復興していました

夢新聞をご存知でない方もいますよね?
ひとことで言えば、自分の活躍を伝える未来の新聞を、今書いちゃおうってもの。
未来の日付を入れて、写真の代わりに絵を描き、文章はすべて完了形で書きます。
子ども向け、シニアのセカンドキャリア形成、企業ビジョンの明確化と共有など、様々なバージョンがあります。

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今、あまりにも依頼が多くて対応しきれなくなったので、一般社団法人「DreamPaperCommunications」を設立し、認定講師を育てています。

今日は、その活動からの気づきをシェアしたいと思います。

被災地の子どもたちの夢

夢新聞の活動は東日本大震災から始まりました。
一番最初に行ったのが福島県、次に岩手県大槌町でした。
大槌町は津波で町ごと破壊されてしまいました。
たくさんの犠牲者を出し、夢新聞に参加者の中にも家族を亡くした子どもたちが大勢いました。
僕は、そんな所に行って夢なんか語っていいのか?と怖い気持ちになりました。
しかし、教室に入ると、そこには僕が見慣れた、ごく普通の元気な子どもたちがいました。
描く夢も、被災地ではない地区の子どもとほとんど同じです。
ただし、「自衛官になる」という夢が多いのは被災地ならではでした。

でも、内容に決定的な違いがありました。
夢新聞では、自分の夢が叶った時に喜んでくれる人の姿を描写します。
夢、目標は1人で叶えることはできないからね。
喜んでくれる人には、子どもたちの多くが親のことを書きます。

ここに本気さを感じました。
そりゃそうだよね。
嫌という程の人の死を見てきて、これ以上ない程の悲しみのどん底を経験して、そこから見えてきた命の実感や、絆の有難さは、僕にも絶対に分からないほど、肌身で感じていると思います。

僕もあなたもいつか死ぬ。大切な人とも別れる時が来る

大槌町には2011年と2012年に行きました。
そして、先日、3回目の訪町が実現しました。
復興と呼べるほどの進歩はありませんでしたし、それに対する焦りや不安、不満を直接聞くことができました。
でも、皆さんが最後に口にするのは、大切な人と一緒にいられる時間をかけがえのないものにして欲しいということです。

震災直後に大槌で行った夢新聞教室に親子で参加してくれたお父さんがいました。
僕は、その方の夢を見て心が張り裂けそうになりました。

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この方の夢、叶うでしょうか?
叶いませんよね?
僕たちは未来を創ることはできても、過去に戻ることは絶対にできない。
可哀想だけど、この方の夢は叶わない。

僕は、これを見た瞬間に、可哀想という気持ちの後に、雷に打たれたような気づきがありました。

「自分はなんて幸せなんだろう」と。

僕には家に帰れば、笑顔で待ってくれている家族がいます。
僕にとっては、それは当たり前の毎日。でも、この方にとっては叶わないことは分かっていても、奇跡が起きるならもう一度過ごしたい時間を、僕は生きているんだと、人生で初めて気づきました。

そして、もう一つ気づいてしまった。

「いつか、僕も大好きな家族と別れる時が来る」

よく聞いた「感謝の反対語は、当たり前」という言葉の意味が、初めて心から理解できました。

命があること、大好きな人と一緒にいられること…

人生を本気で楽しみたいと思いました。

今日は、ビジネスとは関係のない話でしたが、僕がずっと伝えたかった体験でした。

それでは、今日も、いや今日を素敵な1日にしましょうね!