社長が頑張っても社員は育たない。がんばっている仲間の姿が育てる。

社員を最も育てるのは上司ではなく仲間です。
いくら個人指導をしても良くならないのに仲間の行動を見たら一瞬で変わったなんて話はよくあること。
仲間の行動ほど影響力が高いものはない、良くも悪くもね。
上司が一方的に教えるのは限界があり、仲間同士で刺激しあい学び合う環境が大切です。
 
今日の記事は、個人指導に疲れている社長に読んで欲しいと思います。

なぜ彼女はこんな素晴らしい実践をしたのか?

先日、とても嬉しい事がありました。
朝、お客様からの電話が来ました。
「あの〜、◯◯地区の◯◯ですが、今朝ね、お宅の配達員が…ウチのクルマに…」
ここまで聞いて「ヤバ、ウチの新聞配達員がお客様のクルマにぶつけて、そのまま逃げたのか?」と思いましたよ(笑)
 
そうじゃなかった。
クルマの車内灯がつけ放しになっているのをメモ書きで知らせてくれたということでした。
「社長さんから配達員さんに伝えてあげてください」とのこと。
お客様、すごく感動していた。
僕はとても嬉しくて、すぐにそのスタッフに伝えました。
 
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とても素晴らしい実践です。
忙しい配達作業の途中で、わざわざメモに書いてポストに入れるなんて、なかなか出来ることじゃない。
というか、メモを持っていたということは、普段からやっているのだと思います。
お客様からお礼の連絡がある場合は表面化しますが、多くは僕の耳に入らないのだと思います。
で、僕が「ミサちゃん、すごいじゃん!と言ったら、彼女はこう言いました。
「いやいや、先輩がやっていることを真似しただけです」と。
確かに、同じことをやっている先輩はいますが、それを実践した彼女は本当に凄いと思いました。
同時に、スタッフの実践をみんなで共有することが大切なのだと、改めて痛感しました。

仲間の行動が徐々に全体に広がる仕組みをつくる

社員の行動は上司の指導だけでは変わりません。
自らの意志で「やる」と決めたと時にのみ変わります。
その決断に最も影響を及ぼすのが「仲間の行動」です。
 
だから、スタッフの実践をみんなで共有できる仕組みが必要です。
今回のメモの件は、アルバイト、パートを含む全スタッフが集まるミーティングで、僕が「こんな実践をしてくれた人がいます」と報告したのです。
これは別に、実践者を褒めているわけではありません。
むしろ、スタッフが褒められたと感じるのは危険だと考えています。
動機が僕に褒められることにすり替わる危険性があるからです。
あくまで、実践の共有が目的ですから個人名を出さずに事実だけを伝えます。
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この他にも、社内報やFacebookのグループページで共有していくこともできますが、直接声で伝えるのが一番効果的だと思います。
 
次に全員が集まる時は、僕は彼女のエピソードをみんなに伝えます。
それを聞いた仲間は、すごく刺激を受けるはず。
そして「自分もやろう!」と思う人が必ずいるはずです。
たった1人で良いから、そういう人が現れたら、またその実践を共有する…これを繰り返すことで徐々に伝染していくのです。
 
こうした自発的な行動は、集団全体に一気に広がることは稀です。
徐々に、でも確実に伝播していくものだと考えます。
だから、自発性の高い組織づくりはある程度の時間がかかるのです。
 
社員の行動に最も影響を与えるのは上司の指導ではなく、仲間の行動です。
仲間から学べる仕組みを創ることを強くオススメします。
 
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください!