組織の硬直化を防ぐにはどうすれば良いのか

「組織の硬直化」という言葉があります。
固くなる…
これは大きな企業に限ったことではないと考えています。
小さな会社でもちょっと気を抜くと硬直化してしまうと思います。
一度、その状態に陥ると、イザ何かをしようと思った時に、身体が重く組織が起動しなくなってしまいます。

どうすれば硬直化は防げるのでしょうか?

指示ゼロ経営の基本は、「混沌を収めない」

人には基本的に変化を嫌う傾向があると思います。
不安定な状態って不安ですからね。
安定しない売上を何とかしたい。問題が起きる状態を鎮めたい…
そう思いますよね?

でも、こと組織に関しては落ち着いたら(静的になったら)その後に大きな弊害をもたらします。
その理由は、組織は何かを遂行するために結成されるので、やることが変われば、それに応じて柔軟に形を変える必要があります。
しかし、硬直化するとそれができない。
今って、変化が早い時代だから硬直化は活動にダイレクトに影響します。

安定を求める人間の性とは逆のことをしなきゃいけないなんて、神様も意地悪ですよね 笑

指示ゼロ経営の基本は、「混沌を収めない」です。
常に状況に適応するために、止まらない、落ち着かない…ウネウネと変化し続ける状態を維持します。
まるでアメーバ(菌類)みたいに。

例えば、僕が経営してきた新聞店では、肩書は自分で決めています。
肩書は上から与えられるものではないと考えるからです。
やることに応じ、ウネウネと変化している時に、「その時に」必要な役割を肩書化しています。
もちろん、それは本人が自分で名付けます。

「地域づくりコーディネーター」とか。
「お客様の悩み、聞き役」とか。

弊社でこれが促進された要因の1つに、自社に名刺を印刷するマシンがあったことが影響しているのでは?と思っています。
10枚単位で刷れるので、いつでも肩書を変更できるのです。

硬直化を防ぐにはヒエラルキー上の肩書を作らない

名は体を表すと言いますが、肩書の付け方は非常に大事だと思います。
一番良いのは、自分の名前=職業、だと思います。
「職業は米澤晋也です」という状態。
サブタイトルに「◯◯コーディネーター」といった、自分の個性が活きる肩書が来る。

これは、その人が持つ、本質的な存在価値、性質、在り方(Being)があり、それが状況に応じて、色んな形で発動されます。
その人の本来的な性質が、時として地域づくりコーディネーターといった行為(Doing)として発現したり、時として町長といった形で発現する状態です。

逆に、一番硬直化を招くのが、ヒエラルキーを元にした肩書です。
部長も課長も係長も、これに当たります。
ってことは、ほとんどの企業が硬直化のリスクと隣り合わせだと考えています。

ヒエラルキーの上位に立つ人のほとんどは、下から頑張って登った人です。
妙な気を使ったり、時として上に媚びたかもしれません。
やっ登って手にした肩書は、手放すことは非常に難しいと思います。

硬直化は必然だと思います。

指示ゼロ経営の実践者の中でも、最も成果を上げている方に、岐阜市内に2店舗の美容室を経営する「ヘナ専用美容室 月と風」の武藤花織里さんがいます。
2店舗とも店長がいません。
※これに関してはこの記事を参考にして下さい。
「店長を置かず快進撃を続ける美容室」

武藤さんが「社長」ではなく「かおりさん」と呼ばれているところに、この会社の在り方が表れていると思います。
もちろん、登記上は代表取締役社長ですが、それはヒエラルキーを表すものではなく「役割」として認識されています。
法的、資金調達的に、その肩書の者にしかできないことがある、取れない責任がある、ただその役割を担っているということです。
※武藤さんは9/7に行われる出版記念講演のゲストです。

今日の話は、従来の組織形態に慣れた方には気持ち悪い話だったかもしれません。
ただ、これが指示ゼロ経営のすべてではありません。
肩書を持ちつつ成功している会社も多くあります。

その会社では良い意味で「名ばかり」となっていますがね。

硬直化を防ぐにはヒエラルキー上の肩書を作らない、あっても意思決定がウネウネしたところから生まれる。
これが基本だと考えています。

それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい。

誰も縛らない、誰にも縛られない、あなたが大好きです!

 


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