歴史マンガのような、物語性のある経営計画書が求められる時代だと思う

なぜ企業の経営計画書は面白くないのか?

小学生の時に、歴史をマンガで覚えた方は多いと思います。
教科書を読んでもチンプンカンプンだったのが物語で学んだらスッと頭に入った。
そんな経験はないでしょうか?

マンガには学習効果が高まる次の2つの要件があるからです。
1、物語になっていると連続性、因果関係が理解できる。
2、物語になっていると感情移入する。情動とセットにした方が学習効果は高まる。

この2つの要件を支えるのが「人」です。
人が登場するから物語になるわけですからね。

これを経営に活かさない手はありませんね。
何に活かすかと言えば、経営計画書です。

僕が、色んな企業の経営計画書を見てきて思うことは、引き込まれるような魅力のあるものが少ないということです。
教科書的だということ。
表紙をめくると、「経営理念」「当社の沿革」「今期計画」と続くものが多いと思います。
今期計画には、事業ドメイン、市場セグメント、ターゲティングなどが細かく書かれています。
理解はできます。
でも、物語として繋がらないものが多いと思うのです。

自分たちのやる事は詳細に書かれていますが、人に関することが不足しているからだと思います。

さらに、物語性のない計画書を経営陣の独断でつくって「ハイ、これでお願い」では間違いなく社員さんは、それに関心を持ちません。
他人事です。

それでも以前であれば通用したと思います。モノをつくって売る、仕入れて売る…活動量が成果に直結した時代では。
しかし、新たな価値を創造する今の時代には、創造のエネルギーが詰まった計画書が求められます。

たった1人の顧客の物語からビジネスモデルを構築する

ビジョンとは、その名の通り、「目を閉じれば、未来の『その日』が動画で再生されるもの」です。
そのためには人が登場する経営計画書が求められると考えています。
喜んでいる顧客、その喜びに貢献した自分たちの誇り、悦び…そういった感性を刺激するものが必要です。

人間のモチベーションは、情動や快、不快を司る「大脳辺縁系」でつくられます。そこは言語や数値などの論理は理解できません。
物語性のない計画書ではモチベーションが発動しづらいのです。

例えば、昨年にビジョンデザインの研修でお邪魔した家具店での話です。創業100年以上の歴史を持つ老舗店ですが、次の100年を見据えビジョンを描きました。
実在する顧客に、80歳過ぎのある女性を設定しました。
その方はお店にやってきて、非常に高額な家具を注文されました。店員さんは不思議に思いました。「誰がお使いになるのか?」と。
100年ものの家具です。言っては失礼ですが、使うのが本人であれば、そんなに長くは使えません。
店員さんはそれとなく「どなたがお使いですか?」と聞きました。

「私です」と答えが返ってきました。

女性は続けました。
「この家具と何十年も一緒にいられるわけではありません。でも、この家具が憧れで、ずっとがんばってきました。今、買うことで、私の人生が報われるのです」

「人生を豊かにする家具」

言葉にすると平凡ですが、バックストーリーがあることで重みとリアリティが出ます。
たった1人の顧客モデルを設定し、このような瞬間を多く創るためにビジネスモデルを構築するわけです。

スタッフのモチベーションにも好影響があると考えます。
こうした瞬間を創りたいと、みんなが思いますよね?

しかも、みんなで力を合わせないと実現しませんから、みんなの気持ちがまとまります。

自分たちのビジネスが分かりやすくなる。
モチベーションが高まる。
チームワークが良くなる。

良いことづくめですよね!

それでは今日も素敵な1日を。

 


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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。株式会社Tao and Knowledge代表 株式会社たくらみ屋代表 一般社団法人夢新聞協会理事長。
指示・命令をしなくても自分たちで課題を発見し行動できる組織「指示ゼロ経営」を提唱する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。
著書に「リーダーが『何もしない』とうまくいく」がある。

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