最高のリーダーは「集団の機能」でチームを動かす

1人のリーダーに、たくさんの事を求める時代は終わった、そう思っています。
先見性があり、人を惹き付ける魅力があり、戦略的で部下の心の機微も分かる…とかくリーダーは多くを求められます。
そして期待に苦しむこともある。足りない部分を指摘されるからね。
しかし、僕はすべての期待に応えているリーダーを1人も知りません。
リーダーだって人間ですから、長短あります。

人は、無いものは出せと言われても出せません。
リーダーも例外ではなく、だからこそチームで補い合う協働が大切だと思うのです。
無い、と反省している場合はじゃない、落ち込んでいる場合はじゃない、そう思うのです。

理想論を言われても、それが出来るなら苦労はしない

チームで成果を上げるためにはパフォーマンス機能(以下P)とメンテナンス機能(以下M)の両方が必要だと言われています。
PM理論です。
Pは、課題解決のための具体的なアイデアを出したり、手順よく仕事を進める能力を言います。仕事ができる人ね。
Mは、チームが健全でいる、安心安全な場であるように環境整備をする能力を言います。
良い人ね。

PM理論は日本では、三隅 二不二(みすみ じふじ)先生が研究を深めました。
そもそも、この研究はリーダーレスの状態で集団に課題を与えると、集団内にPとMが自然発生するという発見から始まっています。
人の集団ってすごいですよね。

それが一般化される過程で、リーダーに求められる能力として解釈されるようになりました。
PもMも高いリーダーは、そんなに多くありません。
きっと、あなたもどちらかに偏っていると思います。

また、部下にはヤル気と能力に偏りがありますが、それにリーダーが合わせてPとMを使い分ける方法もあります。
例えば、ヤル気も能力(スキル)も低い部下には、高P、低Mが良いとされています。
「つべこべ言わずにやれ!」という指示100が良いと言います。
ヤル気も能力も高い部下には、低P、低M…完全に任せるのが良い。
部下によって様々な対応がありますが、これを使いこなしているリーダーを、僕は見たことがありません。
リーダー自身にPとMの偏りがあるからです。
これは性格のようなものですので変えるのは至難の業だと思います。

ならば部下の力を借りれば良いと思うのです。

最高のリーダーは集団の性質を活用し課題を解決する

そもそもPM理論は、リーダーレス集団の中で発生する役割を発見したことで生まれた知見です。集団にそういう機能があるのだから、それを活かさない手はないと思います。

指示ゼロ経営は集団の機能を最大活用する方法論です。
集団が課題を持つと、自然発生的にPとMが生まれます。リーダーが手配する必要はまったくもってありません。

P属性の人の典型的な行動は次の通りです。
・課題解決のためのアイデアを率先して出す。
・仲間に「何かアイデアない?」と振る
・話し合いの内容を体系的にまとめる
・出たアイデアに対し「これで良いか?」と仲間に合意をとる

M属性の行動は次の通りです。
・仲間の発言に「それ良いね!」とエールを送る
・みんなが発言できるように配慮をする
・対立が起きた時に間に入り緩和する
・話し合いの進め方をみんなが納得しているか、時々、確認をする

これらをリーダー1人でやるなんて不可能だと思います。
聖徳太子じゃないんだから。

これらの役割は、時と場合により、課題により、担当する者が変わります。これが集団の不思議であり柔軟性なのだと感じています。

リーダーは何でも1人で抱え込まずに、自分にないものは部下に任せる、あるいは集団の機能を最大活用することだと考えています。

それでは今日も素敵な1日を!

 


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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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