社員のヤル気と自発性を高める目標設定はこうして決める

目標ってどうやって決めているでしょうか?
企業によっては案外、適当だったりします。「昨年、このくらいだったから今年は3%アップで行こうか!」なんて。
あるいは根拠を持っている企業もあります。「経営は逆算」と言いますが、経常利益から逆算して決めている会社もあります。

いずれにせよ問題は「それを、社員がどう納得するか?」ではないでしょうか?
僕にも会社員の経験がありますが「できるだけ低い目標が良い」と考えていました。達成しやすいからです。多くの人がそうだと思います。口には出さないけどね…

ところが個人にとっては良くても会社にとっては困ります。
社長も望む、社員も望む…そんな目標はどうすればできるでしょうか?
その秘訣は賃金制度にあります。

社長と社員の望みを統合すれば目標は自ずと決まる

指示ゼロ経営の基礎は「望みの統合」です。
社長が望んでいることがあります。それを、もし社員が望んでいなかったら実現は難しくなりますよね?
望んでいない人を動かすのはとても大変です。
褒めたりすかしたり、金で釣ったりと、あれこれと手を加えなければならなくなります。
「足す経営」が始まります。

それが、社員が同じように望んでいるとしたら足す必要はありません。望んでいることだから言われなくても自発的に動くからです。
足さない、あるいは引く経営ができます。

目標においては、社長は高く設定したい、でも社員は低くしたい、では望みの分離が起きています。
賃金においては、社長は安く使いたい、社員は多く欲しい…よくある構図ですが、これも分離しています。

これを統合させるのです。それを可能にするのが「皮算用」です。
1人ビジネスをしている人は皮算用がしやすいと思います。
こんな感じです。
「給料はこのくらい欲しい」「でも経常利益もこのくらい必要」「だから目標はこれにしよう」
雑ぱくですがこんな感じで決めていると思います。

欲しい給与と必要な経常利益からはじき出すわけです。
この皮算用は社員とともにすることができます。そすれば「みんなが望む」目標ができるのです。

業績に連動した賃金制度をつくると目標を自分事と捉える

みんなが望む目標値を出すためには、社員とともに賃金と経常利益の話をする必要があります。
まず、全社員の1年分の月例賃金と法定福利費(社会保険など)、賞与が「給与の◯ヶ月分」という風に安定的に支給されている場合は賞与も足した金額を出します。
「総額人件費」です。

次に「売上総利益÷総額人件費」で賃金付加価値生産性を算出します。
この数値は「賃金の何倍稼いでいるか?」を意味します。
大体どの企業も1.6〜2倍くらいの値になると思います。
例えば、売上総利益が1億円で総額人件費が6000万円の会社の場合、賃金付加価値生産性は1.66になります。賃金の1.66倍稼いでる会社となります。

皮算用は「賃金をいくら増やしたいか?」から考えます。
仮に「500万円増やしたい」(全員の合計です)としたすると総額人件費は6500万円になります。
6500万円×1.66=108,333,333円が売上総利益額の目標になりますよね。
晴れてこれが実現すれば社員は500万円、会社には約330万円が入ります。(経常利益が増える)
この数字を社員も社長も納得すればGo!です。
この方法で出した売上総利益目標を「ウハウハ目標」と呼びます。

ウハウハ目標に対し「最低目標」も必要です。
それも簡単に出ます。
毎年、4月に昇給があります。そこから算出することができます。
例えば、先程の例を使うと、昇給による人件費増額(全員分)が50万円だったとします。
すると自動的に、人件費総額は6050万円になります。
これに賃金付加価値生産性の1.66をかけた、100,430,000円が最低目標になります。
この数字を達成できなければ事実上会社は衰退したことを意味します。

このように賃金と必要経常利益から目標を出すことで、社員は目標に対し主体意識を持つようになります。
自分たちの賃金と業績が連動する仕組みを創ることで、がんばれば年収が増えるのだから自分事になるわけです。

また、全員の意識が「全体の売上総利益UP」に向くので、自ずとチームワークが良くなります。仮にサボっている仲間がいれば注意をするようになります。

社員が望む賃金制度をつくれば、社員は社長と同じ視点で会社を見るようになる。
そして、会社は自律的に成長していきます。

 


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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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