社長、上司の顔色ばかり伺う社員が生まれる構造上の問題

社長が怖い、上司が怖い。評価が気になる…
社員が上の顔色を伺っているようじゃ、組織の未来は真っ暗だと思います。
人は2つのことを同時に意識することはできません。上司の評価を気にしながらお客様を気遣うことはできないということです。
上司に過度に気を遣うのは人事制度に問題があると考えています。
組織が繁栄することに100%の意識を向けられるように、人事の仕組みを変えなきゃいけないと思うのです。

上司が人事に関する権力を持つと部下は力を発揮できない

特に怖いのは人事に関する権力を持っている場合だと思います。
査定を下げられる、昇格昇進に影響する…それを組織的にやっていたら、上の顔色を伺う文化が骨の髄まで染み付いてしまいます。
組織的に、と言うのは、社長が専務を決め、専務が部長を決め、部長が部下を決め…と、トップダウンで決めるということ。

人は評価で自分の行動を決めます。
社長も上司も、人間だから、自分の考えに賛同してくれる人を抜擢したくなります。自分に異を唱える人が大切だと分かっていても、そういう人を間近に抜擢できる度量を持った人は少ない。この事実がある以上、イエスマンは量産されてしまいます。

一度、これをすると、連綿と受け継がれていく。
自分が上の顔色を伺って昇進すれば、自分の部下にも同じことを望みますよね。自分が我慢、抑圧してきたことを、やっていない人を見ると腹が立つわけです。
頑張って従順でいて上に上がったのに、下の者がそうでなければ押さえつけたくなるのが人情というものです。
かくして集団はバカになっていくのだと思います。

プレジデントオンライン版に、パワハラの原因もこれと同じであるという記事がありました。
上司の扱いには慣れているが部下の扱いを知らない人が上に立つと、パワーで従わせてしまうと分析されていました。

集団が賢くあるためには、様々な意見、考え方を自由に発言できる風土が欠かせません。
上司に対してでも反論できることです。

人事に関する権限を移譲することで組織は活性化する

この課題に対し、すごい決断をした社長がいます。
大阪で「たこ梅」というおでん屋さんを経営する岡田哲也社長です。
その決断とは「人事権を手放す」ということです。採用から昇格昇進まで、独断で決めることができないようにしたのです。

NHKの「美の壺」に出演していました

すごい度胸ですよね。
社員さんも社長の組織づくりへの本気さを感じたのではないかと思います。

僕は、自社でこのような宣言はしていませんが、事実上、僕の独断で人事を決めることはできません。
もちろん、直属の上司の独断もありません。必ず複数の目を通し、しっかりと話し合った上で決めます。

その効果は大きい。
まずは、怖い存在がいないので組織はものすごく闊達になります。部下が上司に、後輩が先輩にものを言うようになります。よって、上司、先輩も自分の度量を試されます。
「後輩のくせに生意気だ」なんて言ったら、自分の格を下げちゃうよね。

そして、育成に責任を持つようになります。
人事に参画したことで当事者意識が生まれ、決めた後の育成を自分事と捉えるようになるのです。直属の上司でなくても気にかけるのです。

さらに、育成に携わることで本人が成長しました。
教えることで本人が最も学習しますし、手本となるように自分を戒めるのだと考えています。
例えば、「ウチはこういう人材を求める」と言うことで、そういう人材に自分を近づけていくのです。

これが定着し風土となったら、企業は燃えるように活性化すると考えています。
社長、上司にとっては少し怖いことですがね 笑

普段、社員さんは何に意識を向けて仕事をしているか?…チェックしてみてはいかがでしょうか。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

 


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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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