人口減少社会を生き抜くためには、ムダを愛する感性が必要だと思う

本格的な人口減少社会に突入しました。
僕が住む町も、人口・世帯ともに減少に転じています。ちょっと前、人口減少社会を目前に控えた頃は「そんな時代が来るんだな」くらいに思っていましたが、すでに色んな場所で影響が出ていると感じています。

衣食住は生活の基本ですが、その内容が変わってきていると実感しています。
僕自身、最近の買い物を振り返ると、生活財は大手企業のモノを買っていますが、それ以外のもの…生活を楽しむ選択財は、意外と小さな会社のものを買っています。聞いたこともなかったようなマイナーな会社も結構、多いのです。

人口増加社会と減少社会では、経営のOSを根本的に変える必要があると思います。
効率重視の経営から、創造性、感性の経営に。

例えば、以前に、ある商店主(靴屋さん)がこんなことを言っていました。
「昔は、朝、店頭に商品を並べていくと、夕方にはなくなっていた」

昔とは、昭和40年〜50年代です。
今では信じられませんが、確かにモノが飛ぶように売れた時代があったんだよね。その時の経営は、いかに効率よく仕入れて店頭に並べるかが命題だったと言います。
それが今では、1日に1個も売れない日もあると嘆いていました。
息子さんは商売を継がずに会社員になり、あと数年で店をたたむと言っていました。
すごく寂しいです。

その一方で、若い方が商売を継いだ服屋さんがあります。
その店のウリはリペアです。
流行遅れになった古い服を、今風にリペアしてくれるのです。ウチのカミさんは、昔買ったシャネルのスーツを持ち込みましたが、すごくカッコよく生まれ変わった。
とても気に入ったみたいでタンスから古い服ばかりを引っ張り出しています。
創造性の要る仕事ですね。

人口減少社会では感性消費が活性化する

人口波動の研究者、古田隆彦先生によると、人口減少社会では文化が爛熟するそうです。
そのメカニズムはこう。

「人口が減っても、機械化された効率的な生産ができるので生活必需品の需給バランスが崩れ価格が下る」→「その分、ムダな消費をするようになる」

ここに中小企業にとってのチャンスがあると感じています。
みんなにとって必要な生活財は大手に集中しますが、選択財にチャンスがあると思うのです。
生活財であっても、売り方やサポートで大手にはできない独自性を出すことができると思います。
例えば、ウチの近所にある小さなスーパーは魚がとても美味いのですが、それ以上に店主が料理に詳しいのです。
しかも、酒飲みメニューにめっぽう強いです。
「このマグロを山かけにしてみろ!酒が止まらんぞ」なんて言うのです。
ウチのカミさんは、この提案が欲しくて、わざわざ行くのです。大手のスーパーよりも高いにもかかわらず。

単にマグロを売るのではく、酒の肴とした瞬間に選択財になった。
すごいことだと思います。

僕は、生活財は「生きるため」、選択財は「より楽しく生きるため」と定義しています。
選択財を開発できる人は楽しみを知っている人だと思います。
要するに、スーパーの店主は酒飲みなのです。毎日の晩酌を心から楽しんでいる、だからそれをお客様に提案できるのだと。

晩酌をしなくても死にはしません。いわば「ムダ」なのです。そのムダを愛せるかが、創造性を左右するとさえ思っています。
先日、サイボウズ社に行きましたが、これがオフィス空間か?と疑うようなスペースがありました。

すべてがこんな空間ではないのですが、こうしたスペースがあることがスタッフの創造性に貢献していると思うのです。

ムダを排除する効率型の経営か、ムダを愛する感性型の経営か?
その選択に迫られる時期に来ていると思います。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

ワクワクすることに積極的なあなたが大好きです!

 


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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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