リーダーの、良い組織をつくるという意気込みが組織づくりの邪魔になる

「自律型組織は発酵食品に似ている」…僕が指示ゼロ経営をやってみて感じたことです。
例えば、お漬物は野菜に塩を振って、重石を乗せると、時間が経つと「なる」でしょ。
自然の力を信頼して待つと「なる」
これと同じなのです。
集団が課題に対し、誰に指示されずとも、自発的に考え、役割を決め行動する様子がまさに「なる」なのです。

対し、「つくる」という発想は、例えるなら「野菜炒めをつくる」ということです。
必要な食材を調達してフライパンで炒めれば、誰がやっても均質なものが作れるわけです。

ところが、つくることを手放す、というのが社長が最も悩む部分なのです。
これまでの理想のリーダー像が邪魔をするのです。
せっかく、なろうと集団が動き出したのに、リーダーが手を加えちゃうのです。
自律的な動きを止めてしまう。

「つくる」ではなく「なる」

じゃあ、何でブログのタイトルが「自律型組織の作り方」なんだよ?ってツッコミはやめてね 笑
「自律型組織のなり方」では意味不明だから、敢えてそうしたのです。

実は、つくるという発想を手放す…僕がセミナーの内容を考える際に一番、悩んだことです。
参加者の経営者は、自律型組織をつくりたくて参加しています。
その前提を変えなきゃいけません。
考えた末に、とてもシンプルな方法にたどり着きました。それは「リーダーが指示命令できないような難しい課題を設定する」ということです。
セミナーでは小集団をつくり、集団活動をしていただきます。
そこで起きたこと、身体で体験したことを、後で分析して理解する方法をとっています。

リーダーが指示命令できない課題に直面すると、集団が課題解決に向け、自律型組織に「なる」のです。

自律型なのだからリーダー1人ではなく全員が参加すべし

指示ゼロ経営は頭で考えてできるようになるものではありません。
実際に身体で体験し、そこから学ぶことが一番、効果的です。
だから集団活動で自律型組織を体験するようにしたのです。

集団は「なる」ものだから、それがどんなメカニズムなのかを知るのも集団である必要があります。リーダーだけが学んでも効果は薄い。

さて、実際に「なる」体験をしたら、なるまでのメカニズムを自分たちで分析します。
それをご紹介しますね。

人の集団は、課題を与えられると大きく3つの役割を自然発生的に創り出します。

「リーダー役」「フォロワー役」「ギャラリー役」

真っ先に口火を切り動くのがリーダー役です。(「役」としているのは肩書上の役職と区別するためです)
すると、リーダー役の動きを支援するフォロワー役が現れます。同時に、一歩引いたところで見守るギャラリー役が出ます。

さらに、この3つの役割は、7つの役者に細分化することができます。

1、「率先して行動するイノベーター」
2、「イノベーターを積極的にフォローする人」
3、「周りの人を誘ったり意見を求める人」
4、「発言に質問を投げかけたりして議論を深める人」
5、「状況をまとめる人」
6、「みんなが納得しているか合意を確認する人」
6、「違うと思ったことに反論する人」

1がリーダー役、2がフォロワー役、3以降はギャラリー役です。
自律型組織になるには、これらの役者が必要だと「集団が」知ることが大切だと考えています。活動の途中で役割が変わることもありますし、課題によっても変わります。
いずれにせよ、最適な状態を「自分たち」で創り出すことが大切です。

メカニズムを知ると、1人1人が、互いの相互作用で良いチームができることを認識します。
その中には反論する役割も欠かせないと知ります。

かくして自分たちの力で最高のチームになることができるのです。
発酵食品のようだという意味をご理解いただけましたでしょうか?

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

 


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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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