業に従う「従業員」ではなく、仕事を自ら創造する「仕事の主」へ

精神的に豊かな生活を送る社員がどれだけいるか?が企業成長の指針になる

ロボットの語源は、強制労働を意味する「robota」(ロボタ)から来ているそうです。
1920年にチェコスロバキアのSF作家、カレル・チャペックが電車に詰め込まれる労働者を見た時に思いつきました。
きっと生気がなく死んだ目をした人がギュウギュウ詰めになっていたのだと思います。
考えただけで目眩がしますよね。

 ハービー・ハンコックの「Rock it」から

最近では「社畜」という言葉があります。
これも悲哀を感じる表現ですよね。

これらは工業社会の名残で、これからの感性社会では大きく変わっていくと考えています。その理由は、もうロボタたちにモノを大量に造らせても市場がいっぱいだからです。
生活者の6割以上が、「モノの豊かさよりも心の豊さを求める」と答えています。
このニーズに答えられる人は、心の豊かさを知っている人です。
つまり、企業は人間性重視の経営が求められると考えるのです。

精神的に豊かな生活を送る社員がどれだけいるか?…企業成長の指針になるとさえ思っています。

そのためには経営者が「心の豊かさとは何か?」を知っている必要があると考えます。
目に見えない、正解がないことを知り、感じ、それをベースに経営していくことだと。

僕は、これを実体験しました。
弊社は新聞販売店で、スタッフの多くが配達員です。以前に、面白い動機で入社した若者がいました。
彼は、「昔、俺をバカにしたやつを見返してやりたい」という動機で、新聞配達を志願してきました。(こういう動機の人がたまにいるんです)
きっとお金を貯めて何かをたくらもうとしているのだと思います。
本当にがんばりました。
仲間の中には、彼の想いを知る人がいて、すごく協力してくれました。正直な想いだから応援者が現れたのだと思う。

そして、その後、見返すだけの実績(稼ぎ)を得ました。
その時に、僕が「今の気持ちはどう?」と聞いたところ、こう言うのです。

「もう、見返すとか、どっちでも良くなりました」

気づけば動機が変わったのです。
見返すことよりも、何かに真剣に取り組むこと、支えてくれる仲間がいることの方が意義がある…心が豊かだと気づいたのだと思います。

社員をパートナーとして信頼し「ひとしごと」任せる

その彼は、制度上は従業員ですが、「業に従う」受動的な存在ではありませんでした。
仕事に主体的で、いつも工夫をこらし、仕事を自ら制御する「仕事の主(あるじ)」でした。
新聞配達という単純作業において、ロボタではなく人間であり続けたのです。

手前味噌ですが、それを支えたのは弊社の業務システムだったと思っています。
システムとは、スタッフに「ひとしごと」任せることです。
例えば、多くの新聞店では分業を徹底しています。
新聞にチラシを入れる人→1軒目は読売、2軒目は朝日、と配達順に組み合わせる人→配る人、と。
ロボタ的なシステムです。

弊社では昔も今も、これらの工程を「ひとしごと」1人1人にやってもらっています。
仕事の主になれるからです。

仕事の主は自らの意志で工夫をすることができます。
そして、自ら決めた以上、責任を持ちます。
そして、それゆえに結果を気にします。

自ら考え決め、実行して、その結果を自分で受け入れる。
これが「ひとしごと」の概念です。

結果が出なかった時は悔しがります。しかし、「次こそは」と再挑戦します。
結果が出た時の喜びは格別です。

これが新聞配達でもできるのです。

「ひとしごと」のシステムはスタッフに対する信頼がなければできないと思います。
正確に言えば、「人間に対する信頼」です。
人間をどう観ているか?ということ。

管理・監視しないとサボるという人間観ではなく、主体的に成長できる存在と観ていることです。

これが僕が考える人間性重視の経営です。
時代はロボタではなく「主」を求めている…とても素晴らしい時代になったと思います。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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