評価や報酬が欲しい、を超えたヤル気を生むために大切なこと

実は、上司に評価されないが重要な役割を演じている人がいる

「ピアボーナス」なるものが静かな話題になっていますね。
ご存知でしょうか?
従業員同士が、互いの良い仕事に対してインセンティブを送り合う仕組みのことです。
Google社などが導入して成果を上げているようですね。

どんな効果があるのか?…今日は、指示ゼロ経営的、自律型組織的に考えたいと思います。

「全社一丸となり」という言葉があるように、これまでは、統一された行動を足並みを揃えて行うことで成果が出ましたが、今はそうではありません。
仕事も、それに伴う役割も多様化しています。

これに加え、優れた組織は絶妙な調和で仕事を進めていきます。成果は個々の仕事のつながりで生まれるものですよね。
全員が個人事業主のような制度でやっていれば問題ないのですが、チームのワークで進める場合は、全体最適が求められるわけです。

例えば、恋人にフラれ落ち込んでいるスタッフがいたとします。彼がため息ばかりついて仕事に集中できない弊害は、次の工程に出ます。
「ぜんぜん仕事が回ってこない」ってことになります。ボトルネックはお客様にお届けする最終工程にまで影響します。
たくらみ屋の相棒、森本繁生さんは「ボトルネックが会社を決める」と言いますが、こういうことなのです。

そこで活躍するのが「宴会部長的な人」です。
例えば、飲みに誘ってグチを聞いたり、一緒に泣くことで(笑)フラれた彼が元気になれば、みんなが救われるのです。

しかし、現状の評価制度では、飲みに誘ったことは誰からも評価されないでしょう。
宴会部長的な人が、飲みに誘った翌日に、上司に「部長、昨日、◯◯さんが落ち込んでいたので飲みに誘いました」って報告するのっていやらしいですよね。

だから仲間同士で評価を与え合うことは、とても有効だと考えるのです。

仲間の仕事に関心を持つ、全体を観る視点が大切

ところが、このピアボーナス、よく調べると上手く行っている企業では、「インセンティブが欲しくてがんばる」という風に機能しているわけではないことが分かります。

ピアボーナスを導入している企業のインタビュー記事を読みましたが、ある会社では課題として「最初は盛り上がるが、そのうち飽きてしまう」ことを上げていました。
これ、インセンティブの宿命なのです。
外部からの刺激(外発的動機づけ)で人を動かすと、刺激を与え続けなければならない、しかも、より強い刺激が必要になります。
ピアボーナスの予算は決められていますから、機能不全に陥る可能性があるのです。

逆に、上手くいっている企業の声からは、自律型組織が上手に機能する要点が見えてきます。
ピアボーナスのシステム「Unipos」では、誰が誰にピアボーナスを送ったかを全社員が見ることができます。
ある企業はインタビューで、「これまで無関心だった仲間の仕事に関心を持つようになった」と言っています。
要するに、1人1人が全体を観るようになった…全体最適がなされたわけです。

僕は、この効果が大きいと考えています。
インセンティブは単なる「印(しるし)」だと思うのです。現に、ピアボーナスの金額は1人あたり月に3000円程度だと言います。
そんなにムキになるような金額でもない。

むしろ「自分たちで創り出すモチベーション」という効果が大きと考えています。
システムによって、全体を俯瞰できるので、図らずとも全体最適が実現したのだと。
これまでタコ壺…自分のことしか観えなかったスタッフが会社全体を観る機会になったのだと推測します。

他人からのコントロールではなく、自分の内側からモチベーションを発揮するためには、自分(たち)で決めて行動した結果を客観的に観ることが大切です。
このシステムによって、それが観えるようになったのだと思います。

チームワークを高める一番の方法は、1人1人が全体の流れを観て、自分にできることを自分の意志で行うことが大切、ピアボーナスからそんなことを考えたのでした。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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