自分は価値ある存在だという自覚を持って世界と関わる社員を育てる

達人ほど自己を磨く努力を惜しみません。
これ以上磨く必要がないように思われても、とことん磨き続けます。
そういう人、いますよね?
彼ら彼女らは、どんな仕事…例えそれが無償の仕事であっても一切、手を抜きません。

その意識とモチベーションはどこから来るのか?
今日はそんなことを考えたいと思います。

自分を信頼し誇りを持つ人は誠実な仕事をする

僕は、彼らを支えているのは「自分に対する誠実さ」だと考えています。
簡単に言うと「納得できない仕事ぶりはしない」ということ。例えそれが無償であっても。自分という人間を賭けてやっているのだと思います。
「仕事は自分の分身」と考え、だらしない仕事をしたら自分の存在が汚されると感じているのだと思います。

ということは、彼らは自分という存在を理解して誇りに思っているはずです。
自分への理解とは、自分の本質的な能力や才能です。

例えば、弊社の新聞配達員にY君という30代の男性スタッフがいます。彼は勤続15年のベテランですが、なんとこれまで無遅刻、無欠勤、そしてノーミスなのです。
超人だと思います。

実はY君はあまり人と接するのが得意ではありません。仕事ぶりが素晴らしいのである年の忘年会の表彰で特別表彰をした時も、困ったような顔をしていました。

彼は持っていない能力の代わりに卓越した才能を授かったのだと思います。
それが新聞配達で最高に発揮される。

Y君は自分という存在の価値を知っています。
だから新聞配達は「彼そのもの」なのです。だから自分を賭け、一切の妥協がない働きぶりをするのだと考えています。

これが自分への理解ということです。

社員の本質を認めることで自己成長が始まる

エドワード・デシという学者がいます。
内発的動機づけと外発的動機づけの第一人者です。内発的動機づけとは他人からのコントロールではなく自分軸から生み出されるモチベーションを言います。
外発的動機づけは他律的なもの…他人からの評価や報酬で釣られて出されるモチベーションです。
彼の知見の中で興味深いと思ったのは、仕事への誠実さの研究です。
例えば、顧客を欺くような仕事をする人の多くは外発的動機づけで動いていると言います。
「金のためなら何でもする」というのが悪い方向に出てしまった典型です。

 エドワード・デシの「人を伸ばす力」は名著です

そういう仕事は自分という存在とは大きく乖離しています。
だから大切にしない。どこかに、「自分とは関係ない」という意識があるのだと思います。
自分に誠実でないから仕事にも他人にも誠実でなくなるわけです。

対し、弊社のY君のように自分の本質を知り、それを大切にする人はとても内発的(自律的)で自分に対しても仕事にもお客様にも仲間にも誠実です。

そんな働き方がしたいですよね。社員さんにもそんな仕事をして欲しいですよね。
そこには働く社員にとっても組織にとっても大きなメリットと幸せが待っていると思います。

僕は、これからの経営には「個々の道」という概念が必要だと考えています。
個々の道とは自分の本質を知り、「なるべき自分になっていく」という全ての人にある道です。

これまでは組織優先でした。組織の利益が結果的に個人の利益につながるという考えのもと、個を組織に従属させてきました。
確かに、組織の成功なくしてこの成功はありませんが、今の時代は個の幸せの先に組織全体の成功があると考えています。
個々が働くことに悦びを感じることで創造性を発揮するからです。

Y君が活躍するのは本人の努力と共に、弊社の「その人はその人で良い」という社風によるものだと考えています。

そうすることで冒頭に書いたような、「どこまで自分を磨くんかい」という匠の意識が生まれるのだと思います。

自分は素晴らしく価値ある存在だという自覚を持って世界と関わる…そんな環境を整えるのが経営の役割だと思うのです。

「個々の道」の集合体が組織の成功につながり、成功による利が個々に返ってくる仕組みです。

仕事を通じ、そんな生き方ができたら素敵ですよね。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

誰も縛らない、誰にも縛られないあなたが大好きです!

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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