大事に育てるとロクでもないヤツが育つ。大切に育てると素晴らしい人が育つ

子育てでも人材育成でもそうですが、大事に育てたのにロクなヤツにならないことってありますよね。
過保護がその典型です。
逆に、雑な環境で育ったのに良い人物になることもあります。雑に育てれば育つというわけではありませんが、そういう人は確かにいます。
その違いは何なのか?…

僕はその違いは「大事に育てるか」「大切に育てるか」だと考えています。

大事に育てると自立が妨げられ、後で大事(おおごと)になる

大事と大切の違いを僕が知ったのは、崔燎平さんという方の講演会でした。崔さんは統計学から人生の運気の波を研究されている方です。
崔さんは「大事に育てると、後で大事(おおごと)になる」と言います。
僕は、この言葉をこう解釈しました。大事に育てるとは「相手の考える余地を奪うこと」だと。何でもお膳立てして、失敗しないように、嫌な思いをしないように親(上司)が先回りすることだと。

人は、自分で決めて行動した結果…それが悪い結果であっても、そこから学び成長します。
本を読んでいるだけでは成長しませんよね。
意思決定→たくらみ→行動→結果の検証…この繰り返しを自分ですることで育ちます。

だからお膳立てをすることは相手の成長機会を奪う、とても罪な行為だと考えるのです。

例えば保育園児ならともかく、小学高学年や中学になっても「宿題はやったの?」「ハンカチは持った?」などと失敗回避の先回りをする親がいます。
これでは一人前には育たないと思います。
本人(親)は心配しているつもりだと思いますが、心配なのは子どもではなく自分に対してなのだと思います。

失敗をしなければ成長するのではなく、失敗してそこから学ぶから成長する…そういう意味では教育とは「いかに安全に失敗させるかの技術」と言うことができると思います。

企業でも同じことが起きています。
部下、ではなく自分が心配なあまり、失敗しないように手取り足取りお膳立てする上司の下では優秀な人材は育たちません。

依存を「大きく切っていくこと」で自立した人材が育つ

失敗から成長する人材育成をするためには、人には成長意欲と積極性があることを信頼していないとできません。
人は目を離すと怠けるという人間観を持った上司は、管理・監視を強化します。
まさに上司の人間観が表れると思います。

人間への信頼がある人は「大切」な育て方ができると考えます。
崔さんは「字は大切だよ。大きく切ると書いて大切」とおっしゃっていました。

「大きく切る…」

違います。僕は、上司と部下の関係を切り離していくことだと解釈しました。

以前にも紹介しましたが、子育ての金言に「子育て4訓」があります。
1、乳児はしっかり肌を離すな
2、幼児は肌を離せ、手を話すな
3、少年は手を離せ、眼を離すな
4、青年は眼を離せ、心を離すな

「離すな」と書いてありますが、これは「上手な離し方」と解釈する方が妥当だと考えています。大胆に切っていく「大切に育てる」ということ。

企業で言えば、こうなります。
1、肌を離さないというのはセクハラです 笑
2、新入社員からは手を離すな…手取り足取り指導する段階です。
3、中堅初期は自分で意思決定してもらうが、眼を離してはいけない
4、中堅〜ベテランは、いちいち報連相させずに事後報告で良い

さて、この中で一番、大変なのは2から3へ向けた「手を離す」がなかなか抵抗があると思います。
自分で決め行動し、その結果を自ら検証して成長する段階です。この一連のプロセスで上司がお膳立てすると、成長せずに後でおおごとになる可能性があります。

実は、部下よりも社長、上司の成長が試される時期なのだと思います。
上司も自分の中で切らねばならないものがある。
それは「部下を自分の思い通りにしたいというエゴ」です。

部下と上司は一緒に育っていくものだと考えるのです。

大事に育てると、後でおおごとになる。
大切に育てましょうね!

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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