キレイ事は企業が襟を正すためではなく収益に直結するものになった

企業は強さと優しさを併せ持たなければなりません。
利益追求の鬼になると顧客を欺いたり社員を傷つけたりしてしまいます。
逆に優しさだけだと甘くなってしまいます。

よく「右手にそろばん、左手に論語」と言いますが、どのようにバランスをとれば良いのでしょうか?
僕はバランスをとるのではなく「統合」することが大切だと考えています。
業績の良い会社に共通することだと実感しています。

顧客思いの企業は費用対効果の高い経営ができる

マーケティング活動は大きく分けて2つのプロセスで成り立ちます。
「顧客と出会う活動」「ずっと顧客でいてもらう活動」の2つです。顧客と出会うためにはお金がかかります。
CPOという指標があります。「顧客1人あたりの獲得コスト」を指します。例えば30万円のコスト(広告費など)をかけて新しい顧客100人と出会ったとします。この場合、1人の顧客と出会うのに、30万円÷100人=3000円かかったわけです。

多くの場合この時点では利益は出ません。利益はその後に生まれます。
出会った顧客がお亡くなりになるまでに3000円以上の利益を生んでくれれば良いわけです。
3000円では固定費が賄えないので「以上」となるわけです。これを生涯価値と呼びます。

だからマーケティング的にはCPOを下げるか生涯価値を上げるか、その両方に手を付けるかがポイントになります。

で、ここからが本題です。
業績の良い会社はCPOが低く生涯価値が高いです。
その理由は広告を打たなくても安定的に口コミや紹介が発生するからです。CPO=ほぼ0円です。そして顧客の定着率も素晴らしく良いのです。
儲からないわけがない。

では口コミが発生する要因を見ると、最近よく聞く「神対応」にヒントがあると考えています。店員さんの素晴らしい対応を意味します。
今って商品・サービス自体にさほど差異はありません。商品・サービス自体から口コミが生まれるのはほんの一部だと思います。
SNSで拡散される多くがスタッフの神対応ですもんね。

神対応の効果は口コミだけでなく生涯価値にも好影響を及ぼします。
もちろん商品・サービスへの研究開発は重要ですが、顧客の心を動かす対応がソロバン的に考えても重要です。

スタッフの質が企業の勝ちを決める時代になった

では神対応ができるスタッフはどんな人でしょうか?
それが「論語」だと思うのです。論語を学んでいるという意味ではなく「人間的に魅力ある」「人として正しい」そんな人だと思うのです。

その代表がおもてなしだと思います。
その場、その時、その状況、その相手に応じ「自分で」開発する芸です。
100%自分発です。
だからその人がそのまんま出ます。

だから人材育成の重要性が高まるのですが、その真髄は「思い通り動く人材」ではなく「自律的な人材」だと考えます。
他人に動かされる人にはおもてなしはできませんからね。
かと言って基礎が身についていない人にもできません。
人材育成の目指すところは基本的な作法を通して自分の個性が発揮されることだと考えています。
例えば、弊社の事務スタッフ、ニッタさんはすごいホスピタリティの持ち主です。
基礎的な接客はマスターしているのですが彼女の本領は「お手紙」です。
書くのが好きなんですね。才能です。
彼女の本質的な魅力がお手紙を通じ人に伝わるのです。
それを日常業務の中でいかんなく発揮しています。例えば、お客様にお届する請求書にひとことメモを入れたり封筒に書き込むこともあります。
来客があると茶托の底の形に丸くくり抜いた紙にメッセージを書いてくれます。

そうした活動はお客様によりたびたびSNSで拡散されています。その経済的な効果たるや金額で表したらすごい額になります。
彼女の実践のポイントはお客様に喜ばれることに集中していることです。ソロバンをはじきながらではできないこだと思います。
また儲かっているからサービスを顧客に還元するという発想でもありません。

論語がソロバンを呼んでいる、つまり統合されているのです。

時にソロバン、時に論語ではなく論語がソロバン的な強さを生み出す時代だと思うのです。
だから「統合」の時代だと考えるのです。

人として正しい経営が儲かる、それが商売の本質でいよいよ本格的にそういう時代になった。
素敵なことだと思います。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください!

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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