自ら気付き考える人になるために大切な3つのこと

「何かあるとすぐに『どうすれば良いですか?』と聞いてくる」
「もっと自分で考え改善して欲しい」
自分で考える習慣がある経営者からすると部下の「思考停止」にイラ立つことが多いと思います。

これではいちいち指示しないと会社が良くなりません。
どうすれば自分で考える社員が育つのか?
僕は2つの段階を踏んで育っていくと考えています。

人は心がけないと「考えない人」になってしまう

先日、親友たちと北海道で合宿勉強会を行いました。
特にテーマも決めずその時の流れで話題を出しそれについて語り合いました。
その時に「自分で考える社員の育て方」に気付いたのです。

あるお土産屋さんに入った時のことです。
店員さんは元気よく「いらっしゃいませ~」と声を出してとても活気がありました。
特に鮮魚店は元気ですよね?

お店を出てから、親友の1人が言いました。

「テープのように『いらっしゃいませ~』を言うのはどうかな?」と。

それを聞いて確かに!と思いました。
お店の横を通るとデカい声で言われると萎縮することってないですか?
商品を覗き込むと買わされそうで怖い。怖いからスルーしてしまうのです。
「なるほど〜これは課題だな」と思ったのです。
お客様の立場で考えると分かる、道理で考えれば分かることです。

それができないのが「自動思考」だと思います。
「こういうものだ」という先入観があり、それを課題だとさえ思わないのです。
実は僕も親友に言われるまで気付きませんでした。
何となく「怖いな」と感じていただけで意識上には上がって来なかったのです。

つまり僕も自分で考え課題を解決することはできないのです。
ハッとさせられました。

では、こんな僕でも自分で考え改善できるようになるためにはどうすれば良いのか?

僕は3つのステップで育つと考えたのです。

気付き力を高めるために大切な3つのこと

まずは「事実を知る」

「いきなり声をかけるとお客様が萎縮する」という事実を知ることが第一歩だと考えます。
これが浮き彫りにならなければ何も始まりませんよね。
だから「お客様の声」を集めることが大切だと思いました。

この他にも客観的に判断できる情報、決算書や来店数、店に入ってからのお客様の動きなど、判断のための情報が欠かせません。

「情報なきところに思考はない」…これが大原則だと考えます。

課題に対し自分で考える

課題が出ればその対策は自分で考えることができます。しかし、一番の理想は「三人寄れば文殊の知恵」です。
1人では思いつかないアイデアでもチームで考えれば斬新なアイデアが出ます。
なので、1人で考えさせずにチームで取り組むことが良いと考えます。

実際に、親友たちと立ち寄ったお店から発見した課題を歩きながらみんなで考えたら面白いアイデアが出ましたもんね。

疑問を感じる感性を身につける

事実を知れば課題解決の第一歩を踏み出せますが、表面化する課題はごく一部で気付かないことの方が多いと思います。
表面化しなければ対策しようがないですよね?

しかし、これが難しい。
いつも好奇心を持って物事を観ていないと変化や異常に気付きません。

例えば、以前に高野登さんの講演会に行った時に、これに関する興味深い話を聞きました。

講演中に突然「セブンイレブンのロゴ『7-ELEVEn』の最後の「n」が小文字になっているのをご存知でしたか?」とおっしゃいました。
僕は気付きませんでした。
ほぼ毎日、あのロゴを見ているにも関わらずです。

表面化の難しさを思い知った講演でした。
そして話は、どうすれば「気付く人」になれるのか?ということに進みました。
その時に出たのは「アウトプットの習慣」でした。
例えば、「今日、会社に来るまでにいつもと変わったことはなかったか?」というお題で朝礼で話し合うのだそうです。

すると「いつもより駅前の自転車が少なかった」といった変化を思い出すそうです。
このトレーニングで「気付く人」が育つと言います。
すごく納得したのを覚えています。

「アウトプットの機会があるからインプットが起きる」ということだと思ったのです。
確かに、僕はブログを書き始めてから情報に敏感になりましたもん。
それまでスルーしていたことに目が行くようになりました。

チコちゃんの名セリフは本当だったんですね。

・事実を知る
・課題をチームで考える
・アウトプットの習慣をつくる

きっと、自ら課題を発見し考え解決できる人材が育つと思います。

ではもう一度…

ボーっと生きてんじゃねえよ!

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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