給料や昇進では発揮されない、尽きることのないヤル気の生み出し方

「社員のモチベーションをどう管理するか?」…これは経営者にとって非常に大きな課題だと思います。

褒めたりすかしたり賃金でコントロールしたりと様々な手を打っていると思います。
ところが今の時代、その手法が裏目に出てしまうことが多いと考えています。
なぜならば他人からコントロールされたヤル気では「創造性が落ちてしまう」からです。
いわゆる「外発的なヤル気」です。
対し、自分の中から湧き上がるヤル気…「内発的なヤル気」はもの凄い自発性と創造性を発揮します。

今日はモチベーションについて考えたいと思います。

稼ぐ欲を使い、その先のモチベーションに進化させる

昨日は東京で賃金制度構築セミナーでした。
たくらみ屋の賃金セミナーには2つの特徴があります。
1つはゲームで学ぶこと。もう1つは「社員さんが主体になれる」制度であるということです。
社長と同じような視点やヤル気を持って欲しいと思ったら、社長と同じ情報、社長の給与と同じ仕組み整備することだと考えるのです。

どういうことか?
まず、会社全体の情報=決算書を公開することです。その上で業績から賃金が決まること。
社長が創業した時って「年収◯◯円稼ぎたいから、う〜ん、◯◯円の売上総利益が必要だな!」と目標を決めますよね。
それと同じ仕組みを創るのです。
そうすると会社が儲かれば自分たちの賃金も増えることが分かります。逆に言うと「これだけ稼ぎたいから、これだけ儲ける必要がある」という考えになるってわけ。

稼ぐ欲は強いモチベーションです。それを他人からコントロールされるのではなく自分たちから発動させるのです。
この意欲、エネルギーを僕は「第1燃料」と呼んでいます。
全部で3つ燃料があり、第1→第2→第3と切り替わっていく仕組みです。

第一燃料はロケットで例えると「打ち上げ」に使われます。
何かに挑戦する時は不安(重力)がつきものです。それを振り切るエネルギー源になるわけです。
次は大気圏突破のエネルギーが必要になります。
企業ではどんなエネルギーでしょうか?
賃金から必要な数値目標を立てた次は、その方法を考えますよね?
値段を上げるか、数多く売るか、新商品を開発するか、新しいビジネスモデルを創るか?…具体的なたくらみを始まります。
それは1人ではなくチームで考えます。
しかもこの段階で指示ゼロ経営になっていると自分たちが主体で決めることができます。
これが第2燃料を生み出します。

人は仲間とやると愉しいです。知恵が出ます。自分で決めると愉しくなります。
こうなると仕事の行為自体が報酬になります。
最初にたくらんだ賃金のことは忘れる…第1→第2への切り替えです。

使命感のエネルギーで尽きることのないヤル気を得る

第2燃料まで行くと企業はもの凄いパワーを発揮します。
ところが指示ゼロ経営が目指すのはその先にある第3燃料です。
それはどういうものなのか?

結論から言うと「自分の本質を生きる悦び」から生まれるエネルギーです。

大気圏を突破し宇宙に出た時のエネルギーで途切れることなくどこまでも飛んでいきます。
エネルギー源は内部ではなく宇宙からいただくようになります。
オカルトチックだよね(笑)

でも本当にあるのです。
具体的な場面でお伝えしますね。
仲間と仕事をする中で自分で決められることが多いと、全体目的を達成させるために「自分にできることを自分の意志で決め」貢献するようになります。
そうすると自分の得意を活かすようになります。人によって違った「自分の得意」が集結すると集団はあたかも1つの生命体のようになります。

そして「自分だからできること」に気付きます。
ちょっと大げさに聞こえるかもしれませんが、自分が生まれてきた意味を感じるようになる社員が出るのです。

「自分だからできることで誰かのお役に立つ生き方」…それを自分にできると感じた時に人生は開花すると思うのです。
行動の理由が「それが人生だから」といった素晴らしいものになります。

こうなると第3燃料です。第2燃料はほとんど使わずに宇宙空間を飛び続けます。
持続可能であり、すごい創造性を発揮するエネルギーだと思います。
だから結果的に儲かるのだと考えています。

これが指示ゼロ経営が狙う到達点です。

僕は思います。
人には自分だからできることがあり、そのために生まれてきたのだと。
そして、それにより人に喜ばれた時、「あなたに出会えて良かった」と言われた時に人生が開花するのだと。

昨日の賃金セミナーで感じたことは、そんなことでした。
では今日も素敵な1日をお過ごしください!

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