人は善良で真面目ゆえに会社を機能不全にしてしまう

よく「仕事が終わったら次の仕事を探せ」と言いますよね?
就業中は暇な時間をつくらずに「何かすることはないか?」と仕事を作ることを求める人は多いと思います。
暇は悪だと言わんばかりの情熱ですが、僕は、それが企業衰退の原因にすらなると考えています。
暇な時は暇にしていた方が良い。
いっそ「帰ったらどうか?」とさえ考えています。

暇を惜しんで働くとロクなことがない…今日はその理由と対策を僕が経験した事例を紹介しながら考えたいと思います。

暇に罪悪感を感じたら、終わりの始まりかもしれない

僕が20代の頃に就職した会社でも同じようなことを言われました。
小売業でしたが、一番忙しいのは朝と夕方でした。
昼過ぎから夕方は比較的ゆっくりできるのですが、店長はそれを許しませんでした。
「自分から仕事を探しなさい!」と言われ、たくさんの仕事をつくり出したものです。

するとどうなったか?
やらなくても良い効果の薄い仕事をつくり出すのです。
例えば、ある社員は「顧客カルテ」をつくり出しました。
お客様との会話などを記録したものですが活用した場面を1回も見たことがありまん。
他にも、(これ以上拭く必要のない)蛍光灯の掃除を始める社員もいました。
毎日、午後になると脚立を持ってきては掃除を始めるのです。
「これ以上、キレイになるんかい?」って感じですよね?
でも上司はご満悦でした。
そんな文化があったので暇そうにボケ〜としていると罪悪感を感じたものです。

こうして編み出した仕事たちは、やがて立派なルーティンワークになります。
その仕事によりどんな生産物が生み出されるかは一切気にせずそれを忙しそうにこなすのです。
こうなると、それを止めるのは至難の業です。
後から入った後輩は「やらなくても良いのに」と思っているのですが、まさか口には出せません。
先輩が創った有り難い(無駄な)仕事は連綿と受け継がれていくのです。

しかし企業は変化に対応して新たな挑戦をしないといけません。
新しいことをやるのですが先輩により開発された仕事はやめられない…こうしていとも簡単にオーバーワークが起きるというわけです。

人間は本質的に善良で真面目ですが、それ故におかしなことになってしまうのです。

人は善良で真面目ゆえに不条理を起こす

パーキンソンの法則というものがあります。
すごくシンプルなのですが的を射た知見です。
大原則が2つあるのですが第一原則は「仕事の量は完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」というものです。
まさに僕が経験した現象です。

学校現場ではこれが顕著に現れています。
学校は下手なブラック企業よりもブラックです。
僕は7年間ほどPTAをやったので分かりますが、夜中まで働き翌朝は7時に出社なんてザラです。で、何がそんなに忙しいのかと思い先生に聞いてみると、間接的な仕事…例えば文科省の調査などが多いのです。

で、これに拍車をかけるのが「給特法」という残業代が発生しない法律なのです。
パーキンソンの法則に当てはめれば、仕事量は24時間を満たすまで増え続けるのです。

たくらみ屋の森本繁生さんは「ボトルネックの活用」を勧めています。
あえて制約をつくってしまうという発想です。
詳しくはこの記事を読んでね。
例えば、ドイツでは「日曜日は休まなければならない」という法律があります。
また労働時間は1日10時間を超えると罰金を取られるそうです。
こうした制約を作ると、しょうがないから与えられた時間内で成果を出すことを考えるというわけです。
仕事の量が与えられた時間を満たすまでの膨張するのなら、時間を制限してしまえというわけ。きっと、これをやると先輩が開発したカルテや蛍光灯の掃除は真っ先に取りやめになることでしょう(笑)

創造性の高い企業として有名な岐阜の未来工業株式会社も残業を嫌う会社です。
創業者の故・山田昭男さんは「とっとと帰って家族と過ごしたり遊んだ方が良い」と言います。いや、実際は「夜の10時、11時まで働いてグッタリして家に帰り、メシ食って風呂入ってバタンQなんて家畜と一緒だ」と過激な表現をされていました。

心にゆとりがないと創造性は発揮されません。
遊びや無駄を知らない人には創造的なものは創れないと思います。

暇なら暇を満喫する。
業種にもよりますがいっそ帰ってしまう方が良いと思います。

人は善良で真面目ゆえに不条理を起こすことがある…
新幹線で寝ようと思ったが「こういう時間を大切にする人が成功する」なんてアホなことを考え記事にしてみました(笑)

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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