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「やる事」よりも「やならい事」を決めた方が仕事はうまくいく

先代社長が顧客満足を無視した理由

 

おはようございます。
気がつけば今年も残すところ1ヶ月になってしまいました。
この時期になると思い出すことがあります。
19年前のちょうど今頃、僕は盲腸で入院していたんです。
父がその年の6月に末期ガンが見つかり余命半年と言われ、僕は東京でサラリーマンをやっていたんですが急遽家業を継ぎました。

ある日突然社員数50名の企業の社長になったストレスですかね(笑)

さて、当時、僕が愕然としたことは自社の顧客満足度があまりに低かったことです。
そして、それを怠ってきた父に怒りを感じました。
でも、約20年間社長をやって、父がやってきたことは間違いじゃなかったのだと気付きました。

父の時代、顧客満足は経営課題からすれば優先順位が低かったのです。
割り切ってやらなかった。そしてやるべき事に集中したということです。

今日は、その気づきから、企業はやるべき事よりもやらない事を決めた方がいいという話をします。特に2代目、3代目社長が継いだ直後は。

さて、父が顧客満足を二の次にした理由ですが、当時は新聞市場が成長期にあって、取引先である新聞社は出来るだけ自社の販社を出したがっていました。
つまり、弊社との取引をやめて自社の専売店を作りたかったのです。
新聞店は、新聞を仕入れたければ新聞社と直で取引をしなければなりませんので契約継続は生命線でした。今でもそうですが…
逆に言えば、それさえ維持すれば成長期にあったので商売は上手くいきました。
だから、取引の継続だけに集中したのです。
「選択と集中」という言葉がありますが、それを極端なまでに行い成果を上げたのでした。

やるべき事を挙げたらたくさん出ますが、やるべき事1つに集中したという思考です。
そのために、あえてやらない事を決めた。

すべてのエネルギーも時間も、そこに集中投下されるので成果が出ます。
もし、これが顧客満足や人材育成や、財務や、マーケティングなど、教科書に書いてある企業発展のイロハを全部やっていたら、エネルギーが分散され成果は怪しかったと思います。

やらない事を決めることでやるべき事に集中できる

僕が事業を引き継いだ時に、ある方のアドバイスで経営の課題をリストアップしました。
営業活動の充実も、労働条件の改善も、業務の均質化も、従業員満足も、財務の健全化も、人材育成も、課題は山積していました。

そりゃ盲腸にもなるわ(笑)

僕は当時は真面目だったので、それらすべての項目を事業計画に埋め込み、目標管理を行いました。
で、目標期日にどうだったか?
どれも中途半端で終わってしまいました。
限られたエネルギーと時間が分散してしまったからです。
当時、毎日何に時間を奪われたかというと新聞配達と求人活動でした。弊社は当時、週休体制がとれていなく、月に1日の新聞休刊日しか休みが取れていなかったからです。
だから求人をかけても来る人はいなく、その対応に時間とエネルギーを奪われていたのです。

そこで、その翌年にやるべきことを「労働条件の改善」1つに絞りました。
同時に、それ以外は「やらない」という決意もしました。
全社をあげて、その1つに集中したお陰で、その年の秋には週休体制が確立できました。

それにより僕にも社員にもゆとりが出来たから、次なる課題に着手できるようになりました。
取引先は営業活動の充実を求めてきましたが、僕はその前にやるべきことがあると考え、その年の課題を「顧客満足の充実」一本に絞り込みました。
お客様に好感を持ってもらいファンを増やすことが営業活動の土台になると考えたからです。
その理由は、新聞業界が成長期を抜け成熟期に差し掛かっていると、(当時はこのような言語化はできなかったが)直感的に感じていたからです。
活動量を増やせば成果が出る時代ではありません。しっかりと価値を伝えなければ買っていただけない時代には人間関係が大切になります。
関係のできていない相手の言うことなんて聞き耳を持ってもらえませんからね。

2代目、3代目の後継社長は、引き継いだ時に数々の課題に直面することが多いと思います。
経営の勉強もしているから、やるべき事のリストも数多く挙げることができると思います。

でも、そんな時はあえて「やらない事」を決める勇気が必要だと僕は考えます。

それでは今日も素敵な1日を!

 

 

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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