儲かっているから社員が元気なのか?元気だから儲かるのか?

経営をしていると「卵が先か鶏が先か」という課題に直面します。
例えば、儲かっているから社員が元気なのか?社員が元気だから儲かるのか?というものがあります。

僕は、どちらが先か?はさほど問題ないと考えています。
希望があるかどうか?だと考えるのです。
希望がある→元気になる→業績が良くなる→もっと元気になる…

今日は、そんな好循環を生み出すために大切なことを考えたいと思います。

守りに入ると希望が持てなくなる

先日、長野県の諏訪商工会議所で中堅社員を対象に研修を行いました。
部下がいるマネージャー、マネージャーではないが後輩はいるという立場の方、36名が参加してくれました。
今年で3年目になるのですが、今年はこれままでで一番、盛り上がりました。
グループディスカッションを数多く取り入れたのですが、ものすごく議論が活性化しました。

商工会議所の担当者の方に「今年は特に盛り上がっていますね」と伝えたところ、面白い返事が返ってきました。

「業績が良い会社さんが多いんですよね」

来た!「卵が先か鶏が先か」の話。

よくよく参加者の話を聞いたら儲かっているかどうかではない、別の要件があることに気づきました。
それが「希望」です。

アントニオ猪木さんは「元気があれば何でもできる」と言いましたが、僕はその考えに共感しています。
で、元気はどこから来るのか?と言えば希望だと考えています。
その昔、高度経済成長期の日本は今ほど裕福ではありませんでした。
でも「今日より明日はよくなる」という希望があった。
だから、みんな元気に満ち溢れていました。
今は、当時よりもずっと裕福になりましたが、希望よりも不安が先行しているように感じます。

今、儲かっていなくても希望がある会社は社員が元気です。
知名度が低く風が吹けば飛ばされてしまう小さな会社でも夢がある会社には優秀な人材が来てくれます。

人は、持っていない時は元気です。
「持てるかも」と希望を持つことができるからです。
逆に十分に持ってしまうと、それを失いたくない守りに入りエネルギーが鬱的になりがちです。
事業にはライフサイクル(寿命)がありますので、どんなに懸命に守ってみても衰退は避けられません。
守ると同時に創造・開発、攻めの姿勢が求められると思うのです。

未来志向の時に創造性は発揮される

過去の延長線上で成長できるのは成熟期までで、そのフェーズでは改善が功を奏します。
でも、成熟期に入ったら「次なる創造」が必要になります。
例えば、コダックはフィルムが成熟した時にもそれにこだわり破綻しましたが富士フィルムは創造をしました。
フィルムの酸化技術を活かしサプリメントの分野に進出しました。
酸化はお肌の敵ですからね。
酸化のプロだからできることだったのです。

その他にも色んな分野を開拓しています。
社員さんが元気かは分かりませんが、就職するならこういう会社が良いと僕でさえ思いますね。
今、多くの業界が変容を求められています。
一通りモノやサービスが世の中に出揃ってしまったからです。
変容の際に求められる考え方は「忘れること」だと僕は考えています。
「自社は何屋か?」を一旦、脇に置いて考える、扱っている商品やサービスを一旦、忘れるということ。

言い方を変えれば「具体から抽象」にってことです。
フィルムという具体的なモノではなく一段、抽象的な「技術」に着目するわけです。
技術は言い換えれば「できること」ですよね。
そのできることで誰かの役に立つことはできないか?と考えると色んな可能性が観えてくると思います。

例えば、新聞業界は今、衰退期にいます。
購読者は減るわ折込チラシは減るは、離職が多いわ、求人をかけても来ないわ、社員のモチベーションは低いわと全国の新聞屋さんから嘆きの声が聞こえてきます。

しかし「できること」に着目すると…

新聞屋さんは、毎日、お客様のお宅に行きます。
地域密着なので地域に住む多くの方を知っています。
さらに宅配が大得意です。
毎月、集金(口座振替)ができます。
チラシは入れ放題なので情報発信はし放題です。

何屋かを一旦、脇に置いて考えれば凄いことができそうですよね?
しかも答えは1つだけじゃない。

希望が観えたら、きっと今抱えている悩みは解決すると思います。

希望、持っていますでしょうか?

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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