理に適った賃金制度で社員の自発的なヤル気は飛躍的に高まる

企業にも個人にも「お金の使い方で稼ぎが決まる」という原則があるようです。
稼ぐ人ってお金の使い方が違いますよね?
その場だけではなく「その後」につながる投資をしていると思います。
そして合理性だけではなく「喜び」を生み出すことに使います。
企業も同じで、今だけでなく将来のための投資、そして社員のモチベーション向上に貢献する使い方をする企業が繁栄しています。

投資の代表は社員教育や研究開発ですが、僕はこれからの時代は「人件費に投資する」という視点が重要だと考えています。

人材育成や研究開発が報われるためには社員のヤル気が必要

人材育成や研究開発への投資は必ず報われるとは限りませんよね?
成功したとしても、即効性はなくしばらく経ってから効果が出るものがほとんど。
だから、経営者の中にはそこへの投資を出し惜しみする人もいます。
でも、それをしないと未来は暗い。
投資をする社長は報われるか分からないものに期待を込めています。

僕は商工会議所などから中堅社員研修の依頼を受けます。
その時に、セミナー冒頭で必ず「会社から何を期待されて今日、ここに来たのか?」を確認します。

「命令されたから来た」「レクリエーションの感覚で来た」…そんな方もいるからね。
「なぜ来たか?が明確になっていないと研修もだらけます。
逆に、社長には研修に出す前に「何を期待しているのか?」を伝えて欲しいと思っています。

弊社では何の研修に参加するか?は僕ではなく社員が決めています。
自分の学習課題は自分で出してもらった方が自分事になるからです。
さらに、自分の学習課題を自分で探すモチベーションを支えているのが「未来を創造する」という強い意欲です。

研修に行ったことで仕事が上達して素晴らしい未来が手に入る…現在と未来が繋がった時に人は自発的なモチベーションを発揮します。
そして、その未来には「年収が上がった自分」が不可欠だと考えています。

お金は自発性を支える柱の1つですからね。
今は、社員教育も研究開発も非常に高度化していると思います。
例えば、マニュアルを超えた「おもてなし」なんて本人に意欲がなければできませんよね?
当事者(社員)のモチベーションで結果が変わってくる。
報われるかどうか?を分ける重要要件です。

だから「人件費に投資する」という考え方が必要だと考えるのです。

人件費を「たくらむ」発想で燃えるようなモチベーションを創る

人件費への投資と言っても、いきなり賃金を上げるわけではありません。
それは投資ではなく賭けですからね。
かと言って「儲かったら還元する」というものでもない。
その理由は、儲かったら還元するという言葉は「主語が社長」だからです。
社長が一方的に考えたものは社員にとっては他人事になってしまいます。

主語は社員であって欲しいと思います。
つまり「儲けるから、それに応じた賃金が欲しい」と社員が考えることです。
主体的でたくらみに満ちたモチベーションだと思います。
あ、ちなみにこの状態をたくらみ屋では「皮算用」と呼んでいます。

これを実現するためには賃金制度を変える必要があります。
業績に連動していない賃金(賞与)では不可能です。
皮算用ができる賃金制度に変えること。

考え方は簡単です。
まず、全社員の1年分の月例賃金と法定福利費(社会保険など)、賞与が「給与の◯ヶ月分」という風に安定的に支給されている場合は賞与も足した金額を出します。
「総額人件費」です。

次に売上総利益を調べます。
売上総利益÷総額人件費で、「賃金の何倍稼いでいるか?」が分かります。
大体どの企業も1.4〜2倍くらいの値になると思います。
これを賃金付加価値生産性と言います。

この数値を基に、社員と対話をし皮算用をします。
例えば、売上総利益が1億円で総額人件費が6000万円の会社の場合、賃金付加価値生産性は1.6になります。
労働分配率は60%です。

皮算用は「賃金をいくら増やしたいか?」からたくらみます。
仮に「500万円増やしたい」(全員の合計です)としたすると総額人件費は6500万円になります。
6500万円×1.66=108,333,333円が売上総利益額の目標になりますよね。
晴れてこれが実現すれば、目標を超えた分の8,333,333円に労働分配率をかけた金額、500万円を決算賞与で支給します。
会社には約330万円が入ります。

もし売上総利益が目標を下回り105,000,000円だったとしても、社員には300万円、会社には200万円が入ります。

考えただけでも意欲が向上しますよね?
その意欲を持って、何をするか?を全員参加でたくらむ。
それに必要な知識やスキルがあれば、予算の範囲内で自分たちで研修を決めてもらう。
研究開発も同様です。

これが指示ゼロ経営的な「人件費のたくらみ」です。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください!

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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