人間を機械のように扱う経営をやめ人間性重視の経営に切り替える

工程の中に人間を埋め込むような分業体制は過去のものになるんじゃないかな?
ここ数年、そう思っています。
人間に依存しない、誰がやっても高い生産性が実現できる、ある意味人間を信頼しないやり方は人間性豊かとは思えません。
サボれないように管理する…性悪説に基づいた経営だと思います。

これまでは工程が主、人間が従だった。
それが逆転しつつあると考えています。

工程に人間を埋め込む時代は終わりつつある

工程に人間を埋め込む方法は工業社会の常識でした。
より多くのモノをより効率よくつくり市場に流すのが命題だったから、この方法がベストと思われてきました。

僕は高校時代に漬物屋さんでアルバイトをしていました。
工業製品をつくるようにベルトコンベアで管理された職場だった。
「機械に使われる」そんな感じで、すごく辛かったのを覚えています。
十分な照明があったと思いますが、僕の中では薄暗い陰鬱としたイメージで記憶に定着しています。

ハービー・ハンコックの「Rock it」みたいな世界だった

で、終業のミーティングで専務だか常務だかに「もっと自分で考えて工夫して欲しい」「今日よりも明日、もっと生産性が良くなることを考えて欲しい」と説教されました。

んなことできるかい!?

ある日、40代くらいの主任の男性が作業中に突然「うがー」と謎の叫びを上げたのを覚えています。

より多く、より効率的に、より安く…その極みが生み出した光景だったのだと思います。

「人間は工程の一部」「機械化できるなら人は使いたくない」
従業員って言葉が嫌いになったキッカケでした。
まさに「業に従う」

終業のタイムカードをついて、工場を出た瞬間に自分が人間であることを思い出す毎日で、就業中は個を滅し、プライベートで人間性を回復する日々でした。

って、何で辞めずに卒業まで続けたんだろう?
新聞配達って手段もあったのに(笑)

今は、モノが溢れた社会になりました。
一部の大手企業がモノ市場を寡占する時代です。

多くの企業がその土俵から脱却して、違う価値観で仕事をすることが求められると考えています。
あ、ちなみに今、その漬物屋さんはありません…

自由と責任に基づく人間性重視の経営に切り替える

今は、工業社会が終わり感性社会に移り変わりました。
一通りのモノを手にした結果、欲求が高度かつ抽象的になった。
モノの豊かさよりも心の豊かさを求める生活者の割合が6割を超えています。
この傾向はさらに加速すると思います。

目に見えない豊かさを求める時代には「人間性重視の経営」が欠かせないと考えます。
(今のところ)人間にしかできない仕事だから。

心の豊かさを提供できる人は、自分の中にそれがある人です。
機械のように扱われていたらそんなことはできないと思う。

そして、人間だけが持っている創造性は「人間の理に適った環境」で育つと思います。

これはサービス業だけでなく製造業でも同じです。
ソニー厚木工場の元工場長、小林茂氏は著書「第三の組織論」の中で「ひと仕事」任せる手法で成果を上げました。
ベルトコンベアに人を配置する方法を止め、1つの完成品を1人の工員が作るスタイルに変えたところ不良品発生率が大幅に下がったそうです。
「これは私がつくったウォークマン」という誇りが生まれるよね?
スタッフのモチベーションも上がり活気ある職場になったそうです。

「人間が主、業が従」の構図です。

「ひと仕事」という概念は、KJ法で有名な故・川喜田二郎先生が提唱したものです。
人間信頼に基づく、自由意志を尊重した考え方ですが、これには大きな責任意識も伴います。
決して甘い世界ではありません。
自由と責任を併せ持ってこそ、本当の人間性重視の経営だと考えています。

100年以上続いてきた管理法に終止符を打つ時代です。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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