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カーリング女子チームに見る「そだね〜」の重要性と危険性

「そだね〜!」が早くも、流行語大賞の候補に上がっていますね。
同意を明確な言葉にする、あの雰囲気は見ていて気持ちが良いですよね。
チームがパッとまとまる感じです。

先日、ある方が「ウチの職場もあんな風になれたらな〜」とこぼしていました。
どうやら気持ちよく合意ができない雰囲気があるようです。

でも,僕は少し違和感を感じました。
その正体が分かったので今日の記事にしました。
簡単な合意は集団の意思決定の質を低下させる危険性があるということです。

安易な合意は高質な意思決定を阻害する危険性がある

カーリングは「氷上のチェス」と言われるように、頭脳プレーが多く意思決定の質が勝敗を大きく左右すると言われています。
限られた時間でパッパと意思決定しないと主導権を持てなくなりますからね。

その素早い意思決定を可能にしているのが、司令塔、藤澤五月選手の存在です。
藤沢選手が「◯◯だよねー」と言うと、仲間が「そだね〜」と言う。
そこで「違うだろー!」なんて言ったら意思決定が遅れてしまいます。
昨年の流行語大賞候補だし(笑)

これはつまり司令塔の能力で成否が決まるわけです。

さて、これをビジネスの現場で考えたいと思います。
職種や決める内容によって意思決定のスタイルは変わってくると思います。
仕事の流れがスポーツ並に速い場合、明確な司令塔が必要になります。
1人1人に全体を観る物理的な余裕がないからです。
ちゃんと指示命令に従うことが最善ですが、これを聞いた人から「指示ゼロ経営の例外ですね」と言われることがありますが、そうではないと考えています。

その理由は仕事の最適な流れをメンバー参加のもとで議論する必要性があるからです。
人は自分が参画した分だけ物事を自分事と捉えます。
また、簡単に妥協せずしっかりと話し合った方が良いアイデアが生まれる可能性が高まります。話し合った結果、司令塔の存在が必要となれば、それが「その時点でのベスト合意」なのです。
参画があると、もしやってみて不具合があれば誰かが課題提起し、改善される確率が高まります。

逆に、リーダーが「私が司令塔をやります」「そだね〜」という安易な意思決定の場合、何か問題が起きた時にリーダーだけが四苦八苦することになると思います。

冒頭の「ウチの職場も…」に感じた違和感はまさにこれで、安易な合意は高質な意思決定を阻害する危険性があると考えるのです。

パフォーマンスとメンテナンスを併せ持つ集団になる

集団の中には優しい合意が好きな人もいます。
逆に不快に思う人もいます。

前者はメンテナンスを重視する人です。
そこで働く人の気持ちを重視するタイプで、集団には欠かせない存在です。
このタイプがいないと職場は修羅場になりますからね。

後者はパフォーマンス重視です。
気持ちよりも成果を出すことを優先しますから、とことん議論します。

集団がパフォーマンスに偏ってもメンテナンスに偏っても集団は良い意思決定ができません。

よく「リーダーにはパフォーマンスとメンテナンスのバランスが必要」と言われていますが、リーダーの中でバランスを取るのではなく、集団内でバランスを取るのが指示ゼロ経営です。

1人のバランスの取れたリーダーが状況を見ながら「今は励まそう」とか「今は厳しく結果を求めよう」といった選択をするとリーダーへの依存が生まれます。
そうなると何かあるとすぐにリーダーに相談に来ます。
どんなに優秀な人でも、継続して正解を示すのは変化の激しい時代では困難です。
さらに決済に時間がかかります。

なので集団が自律的に最適な状態を創り出すことが求められると考えるのです。
パフォーマンスとメンテナンスのバランスを自分たちで取るということ。
例えば、パフォーマンス重視の社員同士が衝突をすると、そこに「ぶつかっているが、目指す方向性は同じ『会社を良くしたい』ってことだよね」といった具合に緩和したり、みんなが発言できるように交通整理役を買って出る人もいます。

これまでリーダーが担ってきた機能が集団内に埋め込まれる感覚です。

環境が変わればルールも変わる。
変化に応じて最適なルールを自分たちで決められる集団は今の時代、すごく強いと思います。

安易に合意しない。
衝突が起きても自分たちでメンテナンスできる集団になる。

「そだね〜」と「そうかな?」が混在するのがビジネス現場では理想だと考えています。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください!

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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