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社長が一方的に伝えても社員は意思決定できない。対話のプロセスが必須

「社長が口酸っぱく伝えているのに社員がまったく変わらない」…そんな苛立ちを感じている方も結構、多いと思います。
でも、変わらない原因は社員にあるのではなく、社員の意思決定のプロセスを飛ばしていることが多いと考えています。
それは「伝える」→「理解する」という単純なものではなく、その間に「対話する」が必要だと。

伝えたかたらといって伝わるわけじゃない。
今日は、その大事なプロセスについて考えたいと思います。

社員が意思決定しないのは対話のプロセスを飛ばすから

「人は自分の意志でのみ動く」…これが指示ゼロ経営の大原則です。
「馬を水飲み場まで連れて行くことはできても水を飲ませることはできない」って言うもんね。社長が「こうしたい」「こうして欲しい」「こうあって欲しい」というのは水飲み場まで連れて行くことに当たると思います。
で、そこで水を飲むには喉が乾いていないと飲んでくれません。

では、どうするか?
強制的にサウナにぶち込む…(笑)
例えば、やらなかったらペナルティを課すとか。
でも、この方法が効くのは単純作業だけです。
創造的な仕事の場合、逆効果になることが分かっています。
この件に関してはこの記事を読んでね!
「報酬でコントロールすると、創造的な仕事ができなくなる」

今は創造的な仕事が増えています。
以前はマニュアル通り作業をすれば評価された人…例えばレストランのウェイター・ウェイトレスも、今は「おもてなし」が求められます。
マニュアルを超えて、その場、その時、その状況、その相手に応じて芸を編み出すことが求められる創造性の時代です。

だから他者にコントロールされた外発的なヤル気ではなく、自らが納得した内発的なヤル気が出るように環境を整えることが大切。

では、どうするか?
「伝える」→「理解する」の間に「対話する」のプロセスを入れることだと考えます。
「自分(たち)は水を飲み必要がある」ということを自分(たち)で考え、結論を出すプロセスです。
その必要性を理解すれば、水飲み場まで連れて行くこともなくなります。
自分(たち)で探すから。

対話のステップを入れることが必須なのですが、これが社長という人種が最も苦手とする分野だと思います。
せっかちだから(笑)

意思決定を活性化する3つのポイント

社員が自分で意思決定するには4つの要件が必要だと考えています。
「情報公開」「チームで取り組む」「社長が席を離れる」「対話する」読んだだけで気分が悪くなりそうですが(笑)このプロセスは欠かせないと思います。

「情報公開」

「水を飲まないと死ぬぞ」と社長が言うのは、それなりの根拠があるからです。
経営で言えば、このままではヤバイと思うだけの数値や状況の根拠がある。
それを示さず「狼が来るぞ〜」と言っても社員は自分事として捉えてはくれません。
根拠である情報…決算書などの公開は必須だと考えます。

「チームで取り組む」

社内には「個々の問題」と「全体の問題」があります。
チームワークが良い会社は、個々の役割を持ちながらも、起きた問題を1人1人が自分事、全体の問題と捉える特徴があります。
全体として成果を出さないと意味がない、誰も得をしないことを理解しているからです。
(部分最適ではなく全体最適)
だから「自分はできたから良いや」という人がいない。(少ない)
出来た人は困っている人を助けることが本人にとっても一番、得であることが分かっているんだよね。
だから、課題はチームに対し投げかけることが大切だと考えるのです。
(プライベートに関する問題は別ですが…)
チームで取り組むから全体の最適を考えるようになるわけです。

チームで取り組むといくつものメリットがあります。
まずは1人では怖くて意思決定できないことでもチームでなら勇気が出ます。
「三人寄れば文殊の知恵」もあります。

「責任の所在が曖昧になるのでは?」という危惧もありますが、そうなったら、それをチームで考えてもらうことだと思います。
曖昧な状態が続けば、誰も得をしないから、それを全体の問題として考えてもらいます。

「社長が席を離れる」

これが社長にとって一番、抵抗があると思います。
社長がいても社員がガンガン発言する社風であればいても問題ないと思いますが、そうでない場合は退席するのが良いと考えています。
僕も最初はそうしました。

期限を決めて出た結論を報告してもらうのが良い。
報告も代表者がするのではなく「全員と社長」という構図です。
おそらく社長がいない中で話し合うと、社長が聞いたら気分が悪くなるようなことも出ると思います。

しかし、人が意思決定するには「でも」を出し切ることが大切だと考えています。
「分かっている、でも」という逡巡です。
「やるか、やらないか?」→「やる!」っていう意思決定ができる人はアホです。
(アホは最上級の褒め言葉で、イノベーターを意味します、念のため)

このプロセスを経て、社長にどんな話し合いになったか、どんな意見が出たか、どんな結論が出たかを伝えてもらうことです。

で、社長は間違っても出た結論に「そうじゃないだろ」とジャッジしない。
変だと思ったら、「それだと、こういう弊害がある」と課題を置くだけです。
「そんな悠長なことは言っていられない」と思うかもしれませんが、ちゃんとした意思決定をしない方が結果的に時間なロスは大きいと思います。
それに、時間がなければ報告の制限日数を短くすれば良いと考えます。
研究開発をするわけじゃない、意思決定なので短期間でできるはずです。

せっかちな社長にとっては、じれったいし怖くもあると思いますが、ちゃんと肚を決めて取り組むには欠かせないプロセスだと考えます。

それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい。

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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