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人は答えを得た時ではなく疑問を持った時に成長する

よく上司が部下に「何度言ったら分かるんだ」とか「何度も言わせるな」と言いますよね。

なのに突然「重要なことだから一度しか言わないぞ」と謎の発言をしたりします(笑)
これらは人が育つコミュニケーションではないと思います。
さらに言えば、懇切丁寧に教えることも。

今日は「人は答えを得た時ではなく疑問を持った時に成長する」という真理について考えたいと思います。

答えを教えることは、相手の自己解決能力を奪うことになる

たくらみ屋の相棒、森本繁生さんはよく「!」→「?」と言います。
言葉で表現できないからホワイトボードに書くんだけどね。
どういう事かというとね、答えを教えても人は育たない、本人が自分で疑問や課題を持った時に成長するということです。
だから森本さんのセミナーでは徹底して「教えない」を貫きます。


紙に書かれると迫力があるよね(笑

月刊知致に彫刻家の外尾悦郎さんの名言が載っていました。

人は答えを得た時に成長するのではなく、疑問を持つことができた時に成長する。

本当にその通りだと思います。
「答えを教えることは、相手の自己解決能力を奪うことになる」「一人前にはなれない」
これが指示ゼロ経営の基本です。

「上司→部下」ではなく「部下→上司」のベクトルが良いと考えています。
だから「何度言ったら分かるんだ」も「何度も言わせるな」も「重要なことだから一度しか言わないぞ」も間違っていると考えるのです。

さらに言えば、本人が気付くように上手に質問を投げかけるのも違うと考えています。
「今、何をすべきだと思う?」といった問いの投げかけです。
これも、ベクトルが「上司→部下」でしょ?
課題を自分で気付く効果はありますが、上司がいないと課題を発見できない人になる危険性があると思います。

ベクトルを「部下→上司」にするには、本人がビジョンを持つことが欠かせません。
理想があれば現実との間のギャップが気になる。
そこで初めて疑問や課題を持つことができるのだと考えます。

でも、一番は「仲間↔仲間」だと考えています。

1人1人ではなく集団丸ごと育てるという視点

「仲間↔仲間」の関係性が優れているのは「学びの機会」がずば抜けて多いからです。
どんなに優秀な上司でも「上司1人 対 多数の部下」の関係で指導するのは物理的に難しいと思います。
実際にはデキない部下に多くの時間を割かれるから、それ以外の部下に使える時間は本当にわずかだと思います。

それが「仲間↔仲間」の関係は、すごく学びの機会が多いです。
矢印が「→」でも「←」でもなく「↔」になっているのは「互いに学び合う」ことを表現しているのです。
この場合の学びの機会は数にして「n(n-1)」になります。
10人いれば90の学びの機会があるってことね。
「上司→部下」の9倍になる。

指示ゼロ経営が人材育成ではなく集団育成である理由はここにあります。

学び合いの状態を実現するためには社長、上司が個別の指導をしないことが大切です。
よほどの事を除き、それをしない。
部下から相談を受けても「私よりも仲間で詳しい人がいないかな?」ととぼける(笑)
個別指導の例外をつくると、他の社員も「上司に相談すれば教えてもらえる」と思い、そのムーブメントが加速してしまいます。
かくして、頼られる上司…でも、自分がいないと部下が育たない上司の出来上がりです。

学び合う集団になるためには「それが1人1人にとって一番得なことである」という共通認識も重要です。
「上司の指導には限界がある」
「現場のことは現場が一番、詳しい」
「上司が常に正解を示せつわけではない」
「学びあった方が速い」
「互いに補い合えば、事実上、集団から弱点が消え去る」

何よりもチームの繁栄がなければ個々の繁栄もないという事実です。

人は答えを得た時ではなく疑問を持った時に成長する。
疑問、課題を持った時に、すぐ近くに相談できる仲間がいる。

加速度的に成長するチームになると思います。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください!

 

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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