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会議中に突然、否定的なことを言う社員を大切にしているか?

関わり方は積極的な発言だけではない

人の個性は様々です。
よくしゃべる人もいれば寡黙な人もいます。
肯定的に物事を捉える人もいれば否定的な人もいる。
しかし、社長は積極的に発言する人、肯定的な人が好きだし、そうでない社員に「もっと肯定的に捉えて欲しい」「もっと発言して欲しい」と望みます。

でも、人の集団には多様性が必要です。
「何でもOK、イケイケ」な人ばかりが集まった集団には抑止能力がないから危険です。
しゃべらない人は全体を俯瞰しているのかもしれません。

社長の独善的な趣味でジャッジするのは勿体ないことだと思います。
1人1人を見るのではなく全体を観て、その中の役割として見る視点が大切だと考えます。

例えば、もう退職してしまいましたが、以前に、あまり積極的にしゃべらないスタッフがいました。
会議ではいつもメモを取っていて自分の意見を言わないんです。
で、途中で「それは違うと思う」と否定的なことを言い出す。
僕は、その態度を無関心だと決めつけいつも苛立っていました。

しかし、偶然、居酒屋でバッタリ会った時の彼は違った。
良くしゃべっていたんです。
「酔うと饒舌になるのか?」と思ったのですが、そうじゃありませんでした。
会議でしゃべらないのは、彼よりも良くしゃべり、場をリードするイケイケタイプのスタッフがいたからです。

集団は賢くて、誰に言われなくても集団内で役割を自律的につくるんです。
例えば、イケイケで熱い人がいると、その対極的な存在として、ネガティブで依存的な人が現れます。
経験がないでしょか?
社長がセミナーなどに行った翌日に、興奮して「おい、お前ら、今日から本気の◯◯をやるぞ!!」なんてやると、シラケる社員が出る。
バランスを取り、集団の健全化を自律的に図っているのだと思います。

その彼は、(おそらく無自覚のうちに)集団を健全に保つために「冷静、批判的」な役割に回ったのだと思います。

自由に発言できる雰囲気があれば、集団は賢くなる

「集団は自律的に役割をつくり出す」…僕がこの視点を持った時に、集団がよく見えるようになりました。
僕の指示ゼロ経営セミナーではグループワークがたくさん入ります。
自分で手・口・足を動かし学んだ方が身に付くからです。
6人ほどの集団だと、ワークが始まるとおよそ3つの役割が自然と生まれます。

1つは、特攻隊長…場をリードする人。
2番めは、特攻隊長に付いていくフォロワー
3番めは、見守っている人です。

ほぼ例外なくこの構図になります。

で、最近、僕は3番目の役割…あえて「傍観者」と呼びますが、時には記録係をやってくれるし、時には議論をストップする役割を担います。
この存在が集団の健全化のためには欠かせないと考えています。
その理由は、集団が思考停止状態で勢いだけで突き進むのを防止するからです。
大体、この手のタイプは途中まで黙って聞いていて、突然「違うと思う」と言います。
だからネガティブなヤツだって思われちゃうだよね…
でも、とても重要な役割ですよね?

集団、特に小さな集団は極性化しやすい傾向があります。
極性化というのは、何となく場の雰囲気に流されヘンテコな意思決定をしてしまうことです。
これが怖くて、第三者が普通に考えればオカシイと思うことをやってしまうんです。

「冷静な批判者」の存在が欠かせません。

しかし、そのためには自由に発言できる雰囲気が欠かせないと考えています。
極性化して変なことをしてしまう集団にはストッパーが出ませんが、それは反対意見を言ったら仲間外れにされるからです。

そして、その風土をつくる張本人は社長であることが多いと思います。
積極的に発言する人、肯定的な人が好きだし、そうでない社員に「もっと肯定的に捉えて欲しい」「もっと発言して欲しい」と望んでいるうちに「冷静な批判者」が発言できない雰囲気をつくっちゃうんだよね。

だから社長は全体を観る視点…集団のメカニズムを知り、その上で1人1人の言動を見る必要があると考えるのです。

1人1人が自由に発言できる集団は賢い。
自律的に役割を決め、自己組織化する力を持っている。

それを信頼して、一番、冷静な目で観ることが大切だと考えます。

それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい!

 

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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