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経営には諦めが必要…諦めるからすべき事が明らかになる

「諦める」という言葉は一般的には否定的なニュアンスで使われますよね?
でも、そもそも諦めの語源は「明らかにする」ということらしいのです。
受け入れたくないものを受け入れた時に、そこから観える世界がある…そんなニュアンスでしょうか。
 
今、多くの産業がその意味での「諦めの時期」に来ていると思います。
逆に、諦めなければ今の状況も、今後の展望も明らかにはならないのでは?と考えます。

諦めるから次の進化形が観えてくる

弊社の母体は新聞販売店で、営業が主たる業務です。
ずっと「新聞の部数を増やすことが使命だ」と会議で発破をかけられてきました。
今でもそうなのですが、最近、業界内にちょっとした変化が起きているのです。
それは「諦めムード」
以前は、それでもあがいていましたが最近では「もう、何をやっても無理」という雰囲気が漂っていると思います。
 
先日もとある会議で偉い方がそのことを咎めていましたが、僕は良い傾向だと考えています。
諦めて放り出すのは勿体ないと思いますが、従来の手法、システム、ビジネスモデルが寿命に近づいていることを受け入れる時期じゃないかと考えているのです。
よく「蛹から蝶へ変態する」と言いますが、まさに「全く違うカタチ」に化ける時期に来ています。
変化ではなく「変容」です。
ステージが変わるということ。
そのためには受け入れ、諦め、明らかにする事が大切だと考えます。
 
ちなみに僕がこの事を知ったのは今から10年ほど前です。
「ライフサイクル」という考え方に出会い大変革が起きました。
生き物にも、モノにもコトにも寿命があるという考え方です。
例えば、習い事。
最初はなかなかコツが掴めず、ちっとも上達しませんよね?
それが急に分かりだして急成長します。
そのまま伸びていって欲しいところですが、そうは行かず成長は鈍化します。
そして衰退。
そこからさらなる進化を遂げるには、全く新しいステージに立つ必要があります。
 
例えば相撲で言えば、子どもの頃、最初はスポーツ感覚で始める人が多いと思います。
しかしスポーツとして取り組んでいるとやがて限界が来ると言います。
その時に、次のステージ「道」…相撲道の世界に入り精進した人が大関、横綱クラスになれるのだと思います。
 
ステージを変えるというのは、まったく違う世界に突入することです。
そして商売にもその世界に進まなければいけない時があると考えています。

前向きに諦めると事業は進化する

今ってモノの所有が生活者の心を豊かにすることに直結しない時代です。
モノを買うという意味合いが変わってきていると思う。
だからモノが売れない。
そうすると新聞業界と同じように、諦めずに従来の延長線上で売ろうとしても報われなくなります。
氷河期が迫ってきているのに焚き火の方法をいくら改善しても生き残れないのと同じ。
 
そういう時は焚き火を諦めなきゃいけないと思うのです。
まったく違ったものに変える。
当然、先人たちの中には反対する人も出ると思います。
でも、やらなきゃいけない。
 
創造的破壊が求められます。
 
僕はこの事を考える時に、ソニーの創業者、井深大さんを思い出します。
1992年に2400人の幹部を前に話した内容です。
パラダイムシフトに関してこう言いました。
「技術革新はパラダイムシフトではない」と。
性能が良くなったとかスペックが向上したとか、そういうモノ軸はパラダイムではなく、それを使う人の心に起こる変化がパラダイムだという話です。
 
例えば、インターネットの通信速度が上がることは変化であってパラダイムではありません。
それによってもたらされたSNSによって、これまで一部の機関が牛耳っていた情報を誰でも発信でき誰もが直接受け取れるようになったことで、人々が自由を手にした事がパラダイムだと思います。
 
「モノから人へ」視点を変え、人々の欲求に応えるために自社にできる事は何か?
それをゼロベースで考える。
やることはたくさんあるはず。
人間に欲望がある限り、商売は不滅だからね。
 
その宣言は社長の大きな仕事です。
建設的・前向きな諦めがすべきことを明らかにする第一歩だと考えます。
 
それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい!
 

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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