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「原点に立ち返るべき」と言うけど…原点とは何かのか?

よく会議などで「原点に立ち返り〜」って偉い人の訓示がありますよね?
僕は、商売は時々原点に立ち返ることが大切だと思っていますが、その原点を間違えていることが多いんじゃないかな?と感じています。
あ、偉そうですね…でも、本当にそう思うことがあるんです。
 
原点を間違えるとドツボにハマる。
商売の原点とは何か?…今日はそんな事を考えたいと思います。

商売の原点は信頼の蓄積にあると思う

先日出席した取引先の新聞社の会議でも、そんな訓示が出ました。
正直「またか〜」と思ったのです。
営業会議だったので「1件1件、足しげく訪問して…」それを原点と示すかと思いきや、その会社は違かったのです。
 
よく営業の会議では「1件でも多く訪問する」を原点に置く傾向がありますが、それは原点ではなく、単に成長期の手法だと思うんです。
古きよき時代の成功手法を原点と考えてしまう傾向があるんだよね。
 
原点って、黎明期に考えていた事、行動してきた事にあると考えています。
最初は、信頼がないから受け入れてもらえないですよね?
だから信頼を得るために人間関係を大切にしますし、改善・改良を繰り返します。
 
立ち返るべき原点はここだと思います。
 
「信頼の構築」
 
実は、この会議に出たのは僕の大先輩に挨拶をするためでした。
長年業界で活躍して6月いっぱいで引退した方です。
その方は僕を初めて会議に誘ってくれた方でした。
1人で行くのは勇気が要るだろうと考えてくださり「一緒に行こうか?」と電話をくれました。
他の経営者に比べたらダントツに若かった僕は「イジメられないかな〜」と不安でしたので、すごく心強かった。
色んな方を僕に紹介してくれたことを今でも忘れません。
 
でも、彼はいなかった。
引退しても最後の会議には来るかな?と思ったけど欠席だったのです。
 
偉い人の話を聞きながら、大先輩の事を考えていました。
実は、引退してわずか2週間の間に、すごいことが起きていたのです。

成熟期は生まれ変わりの時期だからこそ原点に立ち返る

その方のライバル会社の社長に、つい先日お会いした時にこんな事を言っていました。
 
「彼が引退したらウチに申し込みが殺到した」と。
 
その方の顔で新聞をとってくれていたお客様が多かったのです。
ライバル会社の社長の表情には、嬉しさと同時に、その方に対するリスペクトの気持ちがこもっているのが分かりました。
 
僕は、大先輩のことを考えながら「原点に立ち返る」ということを考えました。
その方が扱う銘柄は、この地域ではシェアが低く劣勢を余儀なくされていました。
きっと原点に立ち返るのではなく、原点のまま何十年もやってきたのだと思います。
 
「信頼してくれる人をどれだけ創るか」…それをずっとやってきたのだと。
苦労が多かっただろうな、とも思います。
 
よく、企業活動の目的は顧客の創造だと言われます。
本当にその通りですが、それはイコール「商品を販売すること」ではないと思います。
モノが売れたという現象の背景には、必ず「買ってくださった人」がいるという事実があります。
本質はモノの販売ではなく、買ってくださる人の創造なんだよね。
 
でも成長期ではモノがガンガン売れるので「人」の存在を忘れちゃう。
そんな時こそ原点に立ち返ることが大切なのだと考えます。
買ってくださる人をどうやって創ったのか?…熱心な売り込みをする前に信頼を獲得することに心血を注いだはずです。
 
信頼には「生み出す人に対する信頼」と「生み出されたものに対する信頼」がありますが、後者は体験しないと分かりません。
体験した人は、前者の信頼があったから購買を決めたはずです。
それは、売り手に直接会って信頼を寄せる場合と、ユーザーの実体験を聞いたケースがあります。いずれにせよ、まずは「生み出す人に対する信頼」がなければ何も始まりませんよね?
 
そこに立ち返る。
 
おそらく、今は原点に立ち返る必要がある企業は多いはずです。
成熟期から衰退期に入った産業が多いから、新しいものを創造する必要があるからです。
それが受け入れられるか?は信頼の蓄積にかかっていると考えます。
 
立ち返るべき原点はどこなのか?
 
今一度、考える必要があると思った出来事でした。
 
それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい!
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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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