普通の会社が画期的なアイデアを生み出す創造的な集団になるには

画期的なアイデアは「異質なもの同士が統合し、そこに道理が生まれた時に生まれ落ちる」
以前に、僕にそう教えてくれた大先輩がいました。
「アイデアはムダと思えるような知識を持った人が生み出す」
「1人よりも異質な集まりで生まれる」
 
なるほど〜と思いました。
一方で、社内はあっという間に同質化されます。
個性的な人材を集めてもやっぱりすぐに古くなる。
 
だから、社外にどれだけのパートナーが持てるか?がアイデア活性化のカギを握ると思います。
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画期的なアイデアは異質なもの同士が統合した時に生まれ落ちる

誰にも経験があると思いますが、相変わらずのメンバーがいつも同じ表情、服装、同じ席順で行うミーティングほどつまらないものはありません。
しかも、集まる面々は、そこにしか所属していない…
蟻地獄みたいな集まりってありますよね?
 
同時に、そこに新しいメンバーが入った途端に活性化した、そんな経験もあると思います。
 
創造は異質なもの同士の統合から生まれる…それをメソッドにしたのが「KJ法」です。
開発者は有名な故・川喜田二郎先生です。
KJ法は色んな人が集まり、色んな考えを付箋に書き、それを上手にまとめることで斬新なアイデアを生み出す手法です。
 
川喜田先生はこうおっしゃっています。
 
何かを創造するためには、できるだけ異質なものを数多く集めなければならない
 
例えば、「セサミストリート」がそうだと言います。
あれって元々はCMだったそうなんです。
当時アメリカの、人種による教育格差を改善しようと開発されたものは、教育とCMという異質な統合で生まれたのだと。
 
ところが、人の集団、特に企業は同質を好みますよね。
採用だって理念、方向性に共感する人が前提だもん。
「どこを切っても金太郎飴」が好き。
でも、それだと「まとまりは良いが、非クリエイティブな集団」になってしまいます。
 
どうすれば良いか?
外部から人材を雇えばお金がかかります。
 
僕は、お客様に入ってもらうのが最良の方法だと考えています。

コミュニティを創れば「脳のバリエーション」は自然と増える

弊社には僕が知らない、色んな人がしょっちゅう出入りします。
会議室を開けたらスタッフが誰かとミーティングをしてた、なんてことはしょっちゅうです。
僕も知らない、客人も僕を知らないので、スタッフが「あ、ウチの社長です」なんて紹介されることも多い。
 
勝手に人を連れてきて、勝手に打ち合わせをしている状態。
とても理想的だと思います。
 
彼らは何者で、何を話し合っているのか?
実は、地域の方、お客様が多いのです。
話し合っている内容は「楽しい地域をつくろう」ってこと。
弊社が考える楽しい地域に共感して、一緒に創ろうと集ってくれているのです。

どんな業種でもコミュニティは創ることができる

弊社は新聞店です。
新聞店は「新聞を仕入れて売る」…それが仕事でした。
「でした」と表現したのは、もうそれだけでは未来は創れないと考えているからです。
新聞購読者は年々減少していますからね。
 
そこで15年ほど前に商売の定義を変えました。
そもそも新聞は何のために存在するのかと言えば、より良い生活を送るためです。
さらに地方紙は、より良い地域をつくるというミッションを持っています。
だったら、その根本から始めてしまおう!と考えたのです。
ただ、僕たちだけの力でできるものじゃないから地域の人にも加わってもらおうとなった。
 
弊社の基本理念は「人には、その人だから出来ることがあって、それで人に喜ばれた時に人生が開花する」です。
色んな人の個性が結合して素敵な地域ができたら最高じゃん!ってわけ。
 
具体的には地域の人が集まれる場を創り、そこでワイガヤでアイデアを出して、それを実現していく活動です。
中には商品が開発されることもあり、それは販売力のある弊社で取り扱わせていただくこともあります。
活動には必ず新聞記者を呼び記事にしてもらいます。
自分が関わったことが新聞に載ると読んでくれるのです。
 
この活動で痛感したのは、「社内だけでは到底思いつかないアイデアが生まれる」ってこと。
異質なものが統合して新しいアイデアが生まれ落ちる瞬間をたくさん見てきました。
 
「これは良いことを思いついたぞ」って感じです。
 
そのためには、お客様、地域の人が「攻略の対象」ではできません。
売り手と買い手を超えた、同志・仲間の関係にならなくちゃできない。
 
だから「作って売る」「仕入れて売る」といった従来のモデルから「人の生活や地域をより良くする」というミッションが必要なのです。
 
そのミッションに共感した「多様な脳」が集まった時に、イノベーションが起きると考えます。

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