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社員が思った通り、口にした通りの社員とチームが育つ

社員が良く育っている会社の社長は「ウチの社員は凄い」と言います。
そうでない会社の社長は「ウチの社員はダメだ」と言う。
これって、育っている(いない)→自慢する(けなす)という因果ではなく、逆に「自慢するから、育つ」「けなすから、育たない」という関係なのだと思います。
 
口にした通りの人材が育つという原則があるようです。
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社員をけなしてしまう社長の心理状態とは

これは教育心理学の世界で「ピグマリオン効果」と呼ばているものです。
学校に赴任したばかりの先生に、無作為で選んだ数名の子どもたちを「この子たちは、これから成績がグングン伸びるだろう」とテキトーに伝えたところ、本当にそうなったという面白い実験があります。
 
思った通りの人に育つ。
これを商売で実践しているが、ザ・リッツ・カールトンホテルだと思います。
「紳士淑女をおもてなしする私たちもまた紳士淑女です」という理念があるそうですが、紳士淑女と言われちゃ上品に振る舞いたくなるのが人間ってものですよね?
お客様もスタッフも紳士淑女に育つ、すごい理念だと思います。
 
さて、この原則は非常に効果を発揮するのですが、実践には大きな壁があります。
それは社員をけなす社長の心の問題だと考えています。
人をけなす時って、その人の事を言っているのではなく自分の事を言っていることが多いと思います。
「自分は凄いんだぞ」と。
社員をけなしている社長の多くが、どうも何となく嬉しそうなんです。
「自分が指導しないとダメだ」という自慢に聞こえることが多い。
 
これは僕にもあります。
有り難いことに、多くの方が弊社のスタッフを褒めてくれます。
その時に、思わず「いや〜、まだまだですよ」と言いそうになる自分がいます。
それは謙遜ではなく、単に自分を持ち上げたいだけ…そんな心理が確実にあります。
 
自分の内面で起きていることを客観的に観るって難しいと思います。
でも、それを自覚できたら行動が変わり、ピグマリオン効果が起きるのだと思います。

組織も社長が思った通りに育っていく

さらに、それができるとチームを育てることができるようになります。
 
人間も組織も、成長には3つの段階があると言われています。
「導入機」→「成長期」→「成熟期」
習い事は分かりやすく、最初はコツが掴めずジレッたい思いをしますが、一度コツを掴むと急に成長します。
しかし、やがてその成長の勢いが鈍る時が来ますよね?
 
これは人の集団にも言えること。
そのメカニズムは、実践する社員の数の増え方にあります。
チームで何かに取り組む時って、最初に行動するイノベーターがいますよね?
数は少ないけど、勇気ある行動派がいます。
彼らが動かないとその後に広がっていきません。
その理由は、後に続くマジョリティは、リスク・安全性・損得を判断して行動を決めるからです。イノベーターの行動を見て、自分が参画するか決めるんですね。
 
なので、その時に「社長が社員をどう観るか?」が重要だと考えるのです。
社長が社員をけなしていたら、安全性で判断する人たちが参画するか?って話です。
「ウチの社員は凄いな」という態度、言葉が、マジョリティの心理的な安全性を確保することになり、「じゃあ、やってみるか!」となる。
 
この世に完璧な人間など1人もいません。
長所も短所もある。
なのに短所に目が行ってしまうのは、社長の内面の問題であることが多いと思います。
それでは人も集団も育っていかないですよね?
 
「1人1人は長短あるけど、全体として成長に向かっていて凄いな」
 
そんな視点で社員さんたちを観ること大切だと考えます。
 
それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい。
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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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