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「仲間の行動をマネする」人間の行動原理を活用した人材育成法

公開日: : 最終更新日:2016/12/15 実践知の共有, 組織育成, 自己決定理論(SDT)

「仕事をするな。商売をしろ!」
これは僕が23歳の時、ドラッグストアで働いていた時に上司に言われたことです。
言われた時は「?…」って感じでしたが、今ではよく分かります。
言われた事をするのが仕事、自分で考えて動くことを商売、上司はそう言いたかったのです。

社員が自ら考え行動する人を商売人と言うんですね。

社員はみんな見えない鎖で自分を縛っている

21年前の梅雨の時期、とても暑い日でした。
僕は、いつもように出勤して店舗を開けて、いつものように仕事をしていました。
上司はエリアマネージャーで11時くらいに僕の店に来ました。

僕を見るなり「米澤、何をぼ~っとしてるんだ。今すぐ氷を買ってこい!」
近くのコンビニで氷を手配して店に戻ると、上司はデッカイバケツに水を張りジュースを入れて待っていました。
暑いからジュースを売ろうとしたのです。

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休憩時間に僕に言ったのが冒頭の「仕事をするな。商売をしろ!」のひとことです。

衝撃でしたよ。
僕は社内でも最も評価が高い部類でした。
接客も丁寧、クレームが来た時は積極的に対応、推奨品の営業成績もトップだった。

でも、それは決められた仕事をキチンとこなせるサラリーマンだったってこと。
上司は「チャンスを自分で探せ!」と言いたかったのです。
「暑けりゃみんな喉が乾くだろ!だったら自分の判断で氷を買ってきて冷えたジュースを売れ!」と。

「自分で考え判断し行動せよ!」と言われた時に僕が感じたことは、自分がいかに見えない鎖で行動を制限していたかということです。

上司、凄い人です。

そして、僕がそれを始めたら、仲間もするようになりました。
行動が伝染したのです。

鎖を断ち切る最も有効な方法は、仲間の実践を見ること

社員が自発的に動かないのはヤル気がないからではなく、勝手な行動をしてはいけないと思い込んでいるから、あるいは自発的な行動と言われても、それが具体的に何であるか?が分からないからです。
見えない鎖で自分を縛っている。

それを断ち切るのが仲間の実践です。

そのためには社員の行動をみんなでシェアできる仕組みが必要。

集団内では行動が伝染するというメカニズムがあります。
良い事も悪い事も。
大多数の人は全体に流されるという習性を持っていますので、それを上手く活用するのが組織づくりです。

集団の中にはイノベーター(先進者)がいて、彼らは周りに流されずに自ら考え行動します。
とても勇気がある人、というか本人は周りに合わせるという気遣いが良い意味でできない人ね(笑)
多数派は、それを見て「何、勝手やっちゃってんの?」と思います。
良い行動だと分かっていても、全体に合わせることを優先するのでイノベーターの行動を声に出して賞賛しません。

だから、それをするのが上司の仕事です。

ただし、行動を賞賛するのではなく「行動をシェアする」ことに意識を向けることが大切です。
賞賛には依存が付きものだし、賞賛は非常に強い欲求なので、上司から賞賛の奪い合いに陥ることがあるからです。
度を越すと、上司に賞賛されている人を妬んだり仲間外れにするといった幼稚な事をする人が現れる危険性があります。

賞賛ではなくシェア。
微妙な違いですがね。

自ら考え行動する人は、サラリーマン的ではなく商売人のオーラを出します。
こういう社員が増えると、社内は落ち着かなくなる(笑)
でも、確実に繁栄の道を進むことになるはずです。

それでは今日も素敵な1日を!

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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