面倒見がいい社長は、果たして良い社長か?

先日、オシャレなフレンチレストランで場に似合わないオッサン4人組に遭遇しました。
会話が店中に響き渡って、聞きたくもないのに聞こえてきてうるさかった(笑)
でも、その話から、社員が自立するために必要なことが見えてきたので記事にします。

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依存というのは、一方的に行われるものではなく、互いにし合うもので、社員に自立して欲しいと願うなら、自らが社員に依存するのをやめようという話です。

自立していない者同士が依存する関係は発展しない

社員が社長に依存して自立できていない時は、同時に社長も社員に依存してる「共依存関係」に陥っていることが多いと考えています。

例えば、「いつも社員の面倒を見ている」という類の自慢話が多い社長っているじゃないですか?
だいたい満足そうな顔で嘆いているんだけどね(笑)
それが典型です。

「それのどこが依存なの?」って思うかも知れませんが、面倒を見ないとダメな社員のお陰で
自己の存在、価値を認識できるから依存なのです。
もし、社員が自立して面倒を見なくても良くなると、何かにつけケチをつけ社員の仕事を否定したくなるものです。
社員に「じゃあ、どうすればいいですか?」と言われたいんだよね。
すべて無意識化の作用です。

良い意味でも悪い意味でも、人は依存しあって生きていますが、自立していない者同士が依存する関係は発展しません。

自立した者同士が、自分にできることを持ち寄り力を合わせる関係

さて、件のオッサン集団ですが、17歳の娘に「ありゃ、ねぇだろ!」と言わしめた言葉がコレ。

「ウチの社長は、もっと俺らを叱って欲しいんよ。昔は叱ってくれたんだけどな〜」

「もっと叱って〜」ってオッサンは嫌だわ(笑)
叱るという行為でも、社長がいつも側にいて関わってくれないと不安になるのは依存です。

でもね、僕はその方に言いたかった事があります。
多分、社長は依存関係を絶ちたいのだと。
その社長だって、叱ることで自分の存在価値を見出していたに違いありません。
それをしないのは社長にとっても苦痛を伴うはず。
断乳と同じで、双方が苦しい。

でも、それを乗り越えないと自立はできないのです。

自立するというのは互いを必要としなくなる事ではありません。
自立した者同士が、自分にできることを持ち寄り力を合わせる関係になるのです。

それが指示ゼロ経営。

断乳を赤ちゃんから行わないように、共依存関係から解放されるためには、リーダーから始めなければいけない。

あ、娘は17歳の誕生日でした。
女性は自立が早いな〜と娘を見て思いました(笑)

さて、僕は山形県の鶴岡でセミナーがあり、これから出発します。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください!