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商売を恋愛に例えると、いかに売り込んだらアウトかの理由がわかる

よく、商売を恋愛に例えることがありますが、今の時代ほど、その例えがはまる時代はないと思います。
今って、恋愛しない若者が増えていると言われていますよね?
それってビジネスで言えば「消費をしない人」ってことです。

恋愛したくてギラギラしている人を口説くのは比較的簡単です。
出会いを求めて合コンにも行くし、ナンパもされたい。
その気のない人を口説くのはすごく難しいわけで、もう口説くという手練では無理なのです。
それが商売にも当てはまる。
今日は、僕が身を置く新聞業界を例に、売り込めない時代の経営について書きたいと思います。

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生活者はモノに満たされた上に、自分で調べて買う時代

今、新聞業界を賑わせている話題の1つに「不招性勧誘の禁止」というものがあります。
要するに、「訪問販売に来ないで、セールス電話もしないで、欲しい時はこちからお願いするから」という生活者の意識を反映した法律です。

で、業界をあげて反対をしているのですが、もう法律の問題ではありません。
決定権の全てを握るお客様が「来ないで」と言っているのだからね。

時代背景を恋愛で例えると、昔の生活者は恋愛をしたくてギラギラしていました。
「恋愛をする」が大前提にあり、あとは「誰と付き合うか?」の問題でした。
今は違います。

全部、商売に当てはまりますよね。

「何を買うか?」の選択ではなく、「買うか買わないか」の選択肢を持っているから「ヘイ!彼女!」(笑)はご法度なのです。

カップリングを前提にした合コンにも来ない、つまり、販売を前提にしたイベントには来ないのです。

ベンツに乗っていようがロレックスを持っていようが、別荘を持っていようが、興味ないものはない、という話です。

それだけモノが溢れた成熟社会だということ。
恋愛をしなくても人生を楽しめる=これ以上モノを買わなくてもいい。
そして、情報を自分で取りに行ける時代だから、業者の話を聞きたくないのです。

打つ手なし。
もう、売り込むという発想を根絶しない限り未来はないということです。

本当に自分のためになる事であれば、お客様は自分から動く

売り込めないということは、一切の説得なしに「100%」お客様から選ばれることをしなければなりません。

「攻略する」「説得する」「応酬話法」「囲い込み」
全部、通用しなくなります。

「100%」お客様に決定権があり、コチラは選ばれる魅力を作らないといけない。

恋愛で例えると、恋愛を前提にしない出会いが必要になります。
しかも、コチラが出会いたくてもお客様がそう思わない限り関係はできないので、「この人、なんかいい感じ」「気になる」「面白そう」…そう思っていただくことが必須になります。

いきなり「俺、ベンツに乗ってんだ」はダメ。
サービスやメリットで釣ってはいけないということです。
好きになった相手がベンツ乗りだったら良いけど、ということ。

直接的な営業活動ではない、普段から魅力的な活動をする必要があるということです。

例えば、僕は夢新聞を地元の小学校でやっていて、その様子をニューズレター(手作り新聞)で紹介しています。

それでお客様からの注文がくるかと言えばそうじゃありません。
ただ、初めてお会いした方が、「米澤さんて素敵な活動してますね」と言っていただけるだけです。

でも、ここがスタートラインだと考えます。

そうした、ウチに興味を示してくださる方には、コチラの思いやメッセージが届きやすいので商品をお勧めした時にリアクションがあるということです。

商品をお勧めするというのは売り込みではありません。

「お子さんがいるなら、新聞のここを読むと表現力が鍛えられますよ。表現力ってすごく大切で、例えば、就活の学生は、みんな同じようなスーツを着て、面接では同じような事を言うんです。その中から選ばれる人って、特別すごい事を言っているのではなく、伝え方が上手なんです。そうした力が身につくんですよ。」

こんな感じで、「もし興味あったら、資料があるんで、差し上げますよ」

サラッと言い、説得はしません。

乗ってこなかったら、興味がないか、僕の提案に魅力がないという事ですから。
追ったらすべてが終わります。

商品は売上をつくるためにあるのではなく「お客様の幸せを実現するためにある」と発想しない限り、このような手法は成功しません。
100%お客様が決めるというのは、そういう事だと考えます。

本当に自分のためになる事であれば、お客様は自分から動きます。
つまり、その「ためになる」ことの開発にどれだけ真剣になっているかが成功の秘訣だと考えています。

そして、そもそも「話を聞きたい対象」に思われているか?ということ。
普段、売り込みばかりしていては「敬遠の対象」にしかなりませんよね?

普段から、どれだけお客様の幸せを実現する活動をしているか?
それに尽きると考えています。

たいして魅力もないのに口説き文句ばかり鍛えるようなヤツになってはいけない、厳しい世界なのだと思います。

 

 

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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