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嘘のような、本当にあった時代錯誤の研修の話

今から20年前、僕が新聞店を引き継いだ時に、とある新聞社の営業研修会に参加したことがありました。
すごい研修、ある意味、天才(笑)
そこで教えてもらった技術の話から、社員のモチベーションが上がる仕事のやり方について考えたいと思います。

その研修は、ズバリ、お願いをし倒して契約を取るというもの。
新聞の営業って、乱暴な人が来るでしょ?
当時、それじゃいけないというわけで開発された営業スキルが、信じられないものだったのです。

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まずは、インターホンを鳴らしてドアを開けさせる技術。

インターホン越しに「どちら様ですか?」と聞かれたら、「お世話になっています(一瞬間をおく)新聞店ですが」と言え、と教えられました(笑)

嘘はついていないという理屈ですね。

すごいのが、ドアスコープ対策です。
マンションのドアについている、外の様子が見える覗き穴みたいなのね。
あれって、外から見ていても、人が立つと一瞬暗くなるのがわかるんです。

スコープの前に立ってから覗くのに、およそ2秒だそうで、暗くなってから心の中で2秒数えて、スコープに向かって「こんにちは!」ってやると、お客様はバレたと思ってドアを開けちゃうんです。

実地研修でやったら本当に開いた。
あれは嬉しかったな?(笑)

研修では、どこでもドアみたいなのがあって、それでロールプレイングをするんです。
とんでもない話でしょ?

そして、ドアが開いたら…足を入れる…これはさらに昔のやり方で、厳密には不法侵入だからダメなのです。

まずは、「すぐそこの新聞ですが」と言って、その方角に手をかざします。
そうすると、お客様はそちらの方角に向くので、その隙に、玄関ギリギリまで「一歩前へ!」(笑)
そして、いきなりサービス品を「こちら構いませんので」と玄関に置くのです、中には入らずに。

お客様は、普段取っている新聞屋さんが来たのだと勘違いしている隙に本題に入るのです。
ウチから新聞を取ってね、って話。

話す時は、身振り手振りを大きくして、その手が玄関内のスペースに微妙に入ったり出たりする。「パラパラダンスをイメージするように!」と言われる(笑)
お客様は、ドアをバタンと閉めると営業マンの手を挟んでしまう危険性があるため、どうすることもできないのです。

で、OKが出るまでお願いをし続けるという、悪魔のようなスキルを教えてくれる研修に、まだ純粋な心を持っていた僕は参加しました。

え、感想?

すげー!!!天才かよ!?

そう思いましたよ。

今では笑い話ですよね?

でもね、ここまで酷くはないにせよ、お客様に喜ばれる仕事をしないと、社員は育たないということです。
仕事に誇りが持てないですからです。

人材育成は、社員教育だけではありません。
仕事の環境を整えることが大切だと考えます。

人に喜ばれることは、指示・命令をされなくてもやる。
組織づくりの基本は、仕事の質を本質的に変えることです。
お客様に喜ばれることが成果に直結する仕事で、それが社員を育てるのだと考えています。

それでは素敵な週末をお過ごしください。

 

 

 

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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