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その合理主義が創造性を阻害する

創造性の領域には
効率化の原理を導入してはいけない

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訃報に接したときはショックでした?

「そんな生活は家畜と一緒」

以前に、未来工業に視察に行った時に、創業者の故、山田昭男さんがそうおっしゃっていました。
家畜と同じ生活とは、夜遅くまで残業をして、家に帰って飯食って、バタンQという生活です。
そんな生活をしていたら社員の創造性は育たず、価値創造型の企業になれないというわけ。
早く家に帰って家族と遊ぶ、映画を見る、話題のお店に行ってみる…

創造性は、無駄を愛することで育ちますよね。

でも、「仕事以外には脇目も振らず」が好きな経営者が多いのも事実です。
もしそうだとしたら、価値で勝負できずに、常に他社と比較されて顧客の奴隷になる危険性があります。

今日はそんな話です。

創造性はどのように発揮されるのか?

未来工業の製品は電気関連の部品です。
製品を見せてもらいましたが、プラスチックの固まりやゴムホースみたいなもので、正直「オレにも作れそうだな…」と思いましたよ。(ごめんなさい…)

でも、国内シェア75%を誇るわけですから、真似ができない「何か」があるのです。
その証拠に、特許の数はソニーを上回っています。
残業禁止、夏休みも長い、顧客からの無理な要求もない。
自分たちのペースで着実に増収増益を続けているすごい会社でした。
スタッフの創造性が育つことで、このような堂々たる商売ができるのだと感心しましたよ。

他にもこんな話があります。
シャネルは、業績の悪いオートクチュール(高級注文服)を絶対に切り捨てません。
ファッション部門社長、ブルーノ・パブロフスキー氏が、朝日新聞の取材に明確に答えていました。

「ビジネス的にはニッチだが非常に重要だ。オートクチュールの工房は、モードの中心であるパリ周辺に残す必要がある」

技術と感性を育てる、非常に重要な機能だということを知っているからなんですね。

成熟社会の顧客はモノの充足を求めていない

モノを大量に生産し、市場に流すタイプのビジネスであれば、徹底した効率化を計ればいいと思いますが、顧客の精神的な満足を創造するビジネスには無駄の嗜みが必要です。
そして、モノに満たされた成熟社会の顧客は、感性を刺激する商品・サービスを求めています。

遊ばないヤツは儲からないということね。

合理・効率型のビジネスパーソンが鼻で笑うようなこと…
オシャレをしたり
お茶の時間に飲むコーヒーの豆をこだわったり
オフィスに絵画を掲げたり
音楽を流したり…
その積み重ねが感性を育てます。

幸福という抽象的な価値は、感性が豊かに育った人材にしか創れないのです。

ビジネスには無駄という名の豊かさが必要なんですね!

まとめ

モノに満たされた成熟社会では、より抽象的な欲求…精神的な満足を求める生活者が増えてきます。その欲求に応えるためには、提供側に「そのような感性」が育っていなければなりません。
一昔前の大量生産、大量消費の時代は、効率化・画一化が発展の原則でしたので、決められた行動を効率よくこなせる人材が求められましたが、今は感性豊かな、クリエイティブな人材が求められます。そして、そのような人材は遊びや無駄を愛する生活の中で育ちます。
遊ぶことを推奨する文化を作りましょう。

 

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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。有限会社共和堂代表取締役
指示・命令をしなくても自ら考え行動する社員を育て、社長が掲げるビジョンに向かい1つになる組織を創る方法論「指示ゼロ経営」の実践組織Tao&Knowledgeを主宰する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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